病院再編で名取で初の住民説明会 日赤の新病院の賛否分かれる

県が進める病院再編計画をめぐり21日夜、県などによる住民説明会が名取市では初めて開かれ、日本赤十字社が運営主体になって設けられる新たな病院について、参加者の賛否が分かれました。

21日夜の説明会には90人余りが参加しました。
県が進める病院の再編計画では、仙台市の「仙台赤十字病院」と名取市の「県立がんセンター」を統合して日本赤十字社が運営主体になって名取市に新たな病院を設けることで基本合意しています。
病床数は400床程度で2028年度中の開院を目指すとしています。
説明会の中で県の担当者は「新たな病院が完成すれば名取市周辺での救急医療体制の強化につながる」など、計画の意義を改めて強調しました。
これに対して参加者からは新たな病院への期待の声があった一方、建設場所の検討が十分でなかったのではないかなど否定的な意見も出ました。
説明会に参加した伊藤哲也副知事は終了後、記者団に対し、「賛成と反対がだいたい半々だったと思う。今回出た意見も踏まえてさらに検討を進めていきたい」と述べました。
一方、再編計画のもうひとつの柱である名取市の県立精神医療センターと仙台市の東北労災病院の富谷市への移転については「不安を感じている患者もいるので、少しでも早く方向性をとりまとめたい」と述べるにとどまりました。