震災の被害受けて修復された文化財が展示 石巻

東日本大震災で被害をうけ、その後、修復された文化財の展示が石巻市の博物館で行われています。

石巻市では、文化財の展示や保管をしていた施設が震災の津波で絵画や彫刻などが破損したり泥だらけになったりする被害をうけたため、研究者などが県内外の施設に運び出して修復などを行う「文化財レスキュー事業」が進められてきました。
このうち「石巻市博物館」でも作業が完了した文化財がすべて戻り、去年戻ってきた3作品を含めた絵画など38点が展示されています。
このうち、石巻市出身の画家、芳賀仭さんの「荷を負う人」は、津波で流れてきたパルプなどの付着していた汚れが綿棒で丁寧に拭き取られています。
また、同じく石巻市出身の洋画家、芦名忠雄さんの「港」は、津波で画布が縮み絵の具の一部が割れるなどしていましたが、布を伸ばすなどの作業が施されています。
作品の隣に、どんな「レスキュー」が施されたか、写真とともに紹介されていて、石巻市博物館の小野雄希学芸員は「被災した歴史を感じさせないくらいきれいに修復されています。楽しみながら震災にも思いをはせてもらいたい」と話していました。
展示は5月6日まで行われています。
開館時間:午前9時〜午後5時。
最終入館は午後4時半。
月曜日休館。