約5万人分 東北大学実施の健康調査の情報 研究に提供へ

東北大学にある研究組織が行った5年分の健康調査で得られたおよそ5万人の病気の履歴などの情報を、研究に活用してもらおうと今月から提供することになりました。

東北大学にある研究組織「東北メディカル・メガバンク」は東北大学などが宮城県と岩手県の住民を対象に健康調査を実施し、その中で、承諾を得た個人から採取した血液を解析した遺伝情報や病気の履歴、それに生活習慣のデータを管理しこれまで、脳動脈りゅうや乳がんなどの早期発見につながるケースがあったということです。
この組織では国内最大となるおよそ15万人分のデータを管理し研究者へは2013年度から4年分のデータの提供も行っていました。
今回、2021年度までの5年分で宮城県内に住むおよそ5万人の情報などについて今月から提供することになりました。
東北大学によりますと前回と今回の同じ人の情報を比較して分析することで、加齢に伴う血糖値やコレステロールといった情報や食生活などの変化などが分かり、病気の要因が分かる可能性があるということです。
東北大学東北メディカル・メガバンクの大根田絹子教授は「大学や研究機関はもちろん、製薬会社や食品企業などにも活用して頂き、病気の治療や健康維持に役立ててほしい」と話していました。