「電波法に違反」かたる詐欺で1500万円余被害 仙台

警察官などを装った男から「電波法に違反しているため、あなたを取り調べる」などと、うその話で銀行の預金などを移すようしむけられた仙台市の60代の女性が1500万円余りをだまし取られ、警察が詐欺事件として捜査しています。

去年11月、仙台市泉区の60代の女性の自宅に「通信基盤局」の職員を名乗る男から「あなたの電話から大量の迷惑メールが送信されていて、電波法に違反しています」と電話がありました。
続いて、警察官を名乗る男から電話で「通帳やキャッシュカードが特殊詐欺に使われている可能性があるため、あなたを取り調べる」などと言われました。
その後、スマートフォンのアプリを通じて逮捕状だという写真が送られ、「捜査の内容を話してはいけない」と告げられたほか、犯人の逃亡資金にならないよう全資産を別の口座に移すことを指示されたということです。
話を信じた女性は、言われた通りに新たに口座を開設するなどして合わせて1500万円余りを送金してしまいました。
親族に話をしたところ、詐欺の被害に気がついたということで、警察は詐欺事件として捜査しています。
警察によりますと、捜査のためにアプリで情報のやりとりをすることはなく、逮捕状を事前に見せることもないということです。
また、詐欺グループは相手に相談させないようにするため「守秘義務がある」などと言うケースもあるとして警察が注意を呼びかけています。