病院再編で村井知事 “基本合意は来年度以降”見通し示す

村井知事は、東北労災病院と県立精神医療センターの富谷市への移転に向けた基本合意が、来年度以降になるという見通しを示したうえで、関係者の理解を得られる案を柔軟に模索していくと明らかにしました。

村井知事は25日の記者会見で、仙台市の東北労災病院と名取市の県立精神医療センターの富谷市への移転に向けた基本合意について「名取市に設ける精神医療センターの分院の検討に時間を要していて、年度内の合意は現実的には難しい」と述べ、今年度中を目指していた基本合意が、来年度以降になるという見通しを示しました。
そのうえで「基本合意を頂点とすると現状は4合目、5合目あたりだ」と述べ、今後、精神医療センター側と協議を重ね関係者の理解を得られる案を柔軟に模索していく考えを示しました。
県は当初、昨年度中の基本合意を目指していましたが、精神医療センターの患者やスタッフなどから反対の声があがり、今年度中の合意を目指すという確認書を労災病院側と交わした一方、計画の変更も複数回にわたって行っていました。

【東北労災病院の設置者コメント】
今回の基本合意の見送りについて「東北労災病院」の設置者である独立行政法人労働者健康安全機構は、「いまの状態では基本合意を交わせる状況ではないと思っている。特に県立精神医療センターについては移転方針やその後の新病院での連携も含めて協議を進めながらしっかりと県の考え方をまとめていってほしい」とコメントしました。