“津波の時はすぐに高台へ” 女川町で「復幸男」レース

東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県女川町で、津波から命を守るため高いところに逃げることを伝え続けようと、高台に駆け上がる速さを競うイベントが行われました。

「女川復幸男」と呼ばれるこのイベントは、津波から命を守るために高台に逃げるという教訓を後世に伝え続けようと震災の2年後から行われています。
スタートからおよそ25メートルの勾配がある高台までは、250メートルほどで1番最初に高台に駆け上がった人は「一番復幸男」に認定されます。
23日はおよそ100人が参加し、女川町に津波が到達した午後3時32分になると「逃げろ!」の叫び声を合図にそれぞれが全速力で坂を駆け上がりました。
ことしの「一番復幸男」になったのは、宮城県大崎市出身の自衛官小島涼太郎さん(23)で、50秒ほどで駆け上がり去年に続いて1番でした。
走り終わった参加者は、大漁旗を肩に羽織り復幸男を認定するたすきなどを受け取っていました。
小島さんは、「坂を駆け上がるのは本当につらかったですが2連覇できてうれしいです。津波は、いつくるかわからないので、高台にすぐ逃げることを伝えていきたいです」と話していました。