“被災地訪問でより対策” 仙台で防災意識高めるシンポジウム

防災意識を高めるシンポジウムが仙台市で開かれ、災害の専門家が講演の中で、被災地を訪れることで、より防災対策を行っている人が多くなるという調査結果を明らかにしました。

このシンポジウムは仙台市が開いたもので、この中では東北大学災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授が防災意識に関する講演を行いました。
佐藤准教授は、東日本大震災の被災地を訪れた人を対象に、防災対策の変化について調査した結果、被災地を訪れたあとでは、避難場所を決めたり非常食を確保したりするなどの対策を行う人が、多くなったという調査結果を明らかにしました。
そのうえで、語り部から被災体験を直接聞くことで、より防災への対策を行うようになると指摘していました。
また会場には、大学や町内会が避難訓練の実績や防災マップ作りの取り組みをポスターで紹介するコーナーを設けていたほか、防災士でつくるNPO法人が地震や津波の時に取るべき行動を子ども向けに分かりやすく伝える絵本を展示していました。
防災計画作りなどを担う仙台市の「地域防災リーダー」に認定された仙台市の60代の女性は「まずは自分の防災意識を高めつつ、きょう得た知識を広めていきたい」と話していました。