世界緑内障週間 富谷市で早期発見促すイベント

視野がしだいに狭くなり失明するおそれもある緑内障を、早い段階で見つけてもらおうと、「世界緑内障週間」にあわせたイベントが富谷市で開かれました。

富谷市役所のロビーでは、今月10日から16日までの「世界緑内障週間」にあわせて12日、イベントが開かれました。
緑内障は、眼球の中の圧力が上昇して目の神経が傷つき、しだいに視野が狭くなる病気で、失明するおそれもあり、学会の調査では40歳以上の20人に1人が緑内障だと推計されています。
健康なほうの目が視野の狭さを補うことなどから、症状が重くなるまで気づかない人が多い一方で、早い段階で気づいて目薬などで治療をすれば進行を遅らせることができます。
このため会場では無料で、視野が狭くなっていないか調べられる検査などが行われ、60代の女性は「自分ではなかなか目の見え方に気づけないので、アドバイスをもらえてよかったです」と話していました。
イベントを企画した東北大学COIーNEXTの村上清さんは「緑内障は40歳以上がかかりやすいと言われているが、気づきにくいので、こうしたイベントをきっかけに早期発見につなげてほしい」と話していました。

【ポイントは早期発見専門家は】
東北大学医学部眼科の中澤徹教授は緑内障の症状について、霧がかかったようにぼやけて見えるようになり、悪化すると転びやすくなったり、信号を見落として事故を起こしたりすることもあると指摘しています。
その上で「自覚症状が出てから病院に来ても中期の後半や末期の手前のことが多く、『どうしてここまで気づかなかったのか』と後悔する人も少なくない」と述べ、早期の検査を呼びかけています。
そして「冷え性で血流が悪いと、目の血流も悪くなるので結果として緑内障になりやすい。また、近視に伴う緑内障も多いが最近は近視が低年齢化していて、若くして緑内障になる可能性もある」と述べ、リスクがあると感じた人は、年齢にかかわらず検査を受けるよう勧めています。