石巻の門脇小の元校長 教職員に震災の経験を語る

東日本大震災の発生から13年となるのを前に、宮城県石巻市の小学校で当時の校長が全国から訪れた教職員に震災の経験を語りました。

経験を語ったのは、震災当時、石巻市の門脇小学校の校長だった鈴木洋子さんです。
これは、宮城教育大学が全国の教職員を対象に実施している「311被災地視察研修」の一環として行われ、24日は北海道から熊本までの30人あまりの教職員が参加しました。
鈴木さんは、現在、震災遺構として公開されている小学校の校舎を案内し、津波で校舎の1階が浸水し、その後の火災で校舎が燃えてしまったことを語り津波火災の怖さを伝えました。
その後、近くの伝承交流施設で当時の避難行動を振り返り、学校の防災は、逃げることだけを徹底するのではなく普段の教育活動で規律を守ることなどを養うことが大切だと伝えていました。
参加した、愛知県の小学校の男性教諭は、「日頃の指導や行動が避難につながったと聞いて、自分の学校でもできるか考えさせられた。いまの訓練が本当に役立つのか、同僚と検証したい」と話していました。
鈴木さんは、「あの日、何があったのか事実をしっかり学んでほしい。それぞれの地域でどのような避難や防災教育を進めたらいいか考える手助けになればと思う」と話していました。