津波は 浸水は… 立体地図で養う考える力

段ボールを使って地形を立体で表現した地図を作り、津波や水害などからの防災について考える教室が仙台市で開かれました。

この防災教室は、東日本大震災からまもなく13年になるのを前に、仙台市若林区が、防災について考えてもらおうと、地元の小学生を対象に企画し、親子などおよそ10人が参加しました。
講師を務めたのは、段ボール製の立体的な地図を使った防災教室を全国で行う横浜市の団体のメンバーで、参加者たちは、会場に用意された段ボールのパーツを重ね合わせるなど協力して、2メートル四方の地元の地図を完成させました。
続いて、参加者が順番に災害の危険があると考える場所を発表しあい、「海の近くは津波が来たら危ない」とか「川の近くは大雨の時に氾濫するかもしれない」などと話しました。
このあと講師は、地図を使って、今後想定される最大クラスの津波に備えて、海岸沿いの防潮堤を新たに作ったり、内陸側の県道のかさ上げをしたりする対策を紹介していました。
参加した小学4年生の男子児童は「自分たちが住んでいる地域の標高が意外と低いことが分かって勉強になりました。学んだことを家族や友人に教えたい」と話していました。
講師を務めた防災ジオラマ推進ネットワークの上島洋代表は「ジオラマを作りながら学ぶことで、子どもたちの記憶に残りやすいと思う。この経験をぜひ防災に役立ててほしい」と話していました。