気仙沼 震災当時小学5年生の「映像のタイムカプセル」開封

東日本大震災が発生した同じ年に、宮城県気仙沼市で当時小学生だった子供たちの将来の夢や復興を願うメッセージを記録した「映像のタイムカプセル」が、このほど、開封されました。

気仙沼市の中心部の高台にあり、東日本大震災のあと、市内の沿岸部から避難してきた多くの転校生を受け入れてきた九条小学校では、震災の発生した同じ年の9月に当時5年生と6年生だった児童130人が将来の夢や復興への願いなどを映像に記録し、タイムカプセルにして保存してきました。
このほど、当時5年生の児童たちが記録した映像が、現在20代となった卒業生が21日に気仙沼市内で開いた会合で開封されることになりました。
上映された映像には「たくさんの人の笑顔があふれる町になっていますか」「将来はスポーツ系の仕事に就きたいです」など将来の自分たちに語りかける様子が記録されていて、参加者たちは少し恥ずかしそうな表情や笑顔を見せながら、13年前に思いを馳せていました。
参加者の多くは、就職や進学のため地元を離れていて、いまは東京で働く卒業生の1人は「夢を叶えている人もいれば、別の道でうまくやっている人もいて、昔と今を比べることができるとても面白い映像だった」と話していました。
また、仙台市で働く卒業生は、「当時の夢はかなわなかったが、今は周りの人に恵まれて幸せに過ごしている。これからも明るく生きようと思った」と話していました。