原発事故想定の防災訓練

東北電力女川原子力発電所の事故を想定した防災訓練が行われ、住民も参加して避難の手順などを確認しました。
これは原発事故が起きたときの関係機関の連携などを確認しようと県と原発の周辺自治体が毎年行っていて、ことしは地元の住民およそ200人も参加しました。
訓練は三陸沖で地震が発生し、震度6強の揺れと津波により、女川原発2号機で深刻な事故が起きたという想定で行われました。
このうち、原発から直線で30キロ以上離れた登米市に設けられた「検査場所」では、車で避難してきた住民たちがタイヤなどに放射性物質が付いていないか検査を受け、県が開発したアプリで証明を受け取りました。
一方、栗原市に設けられた避難所では同じアプリを使って住民たちが受付を行いました。
さらに、避難所で必要な物資をアプリのアンケートで確認する実験も今回初めて行われ、住民たちは缶詰や防寒用シートなど25品目から選択していました。
参加した60代の男性は「アプリを使ったことで避難所に入る時間が短くなったように感じた」と話していました。
県原子力安全対策課の横田浩志課長は「アプリは住民避難の充実に役立つと確認できた。国が行う能登半島地震を受けた避難のあり方の検証結果を待って、女川地域の対応を検討したい」と述べました。