能登半島地震でDMAT 東北大病院の医師ら帰仙し現状語る

能登半島地震の被災地の病院で災害派遣医療チームとして活動した東北大学病院の医師らが10日、仙台市に戻り、「医療に必要な水や機器が不足する中で活動を続けた」と被災地の厳しい現状を語りました。

東北大学病院の医師や看護師など8人で作る災害派遣医療チーム=DMATは今月6日、石川県の輪島市に向けて出発しました。
そして、4日間の任務を終えて10日夕方、病院の関係者らに「お疲れさまでした」などとねぎらわれながら仙台市に戻りました。
今回派遣されたチームは、被害が大きかった輪島市の病院でけが人や体調不良を訴えている人の診療にあたったほか、重い病気やけがでこの病院では入院できない患者を近隣の病院へ移動させる業務にあたりました。
現地でリーダーを務めた医師の藤田基生さんは「断水で診療に必要な水の確保ができず、医療機器も壊れている中、限られたスタッフで診療を続けた」と被災地の厳しい現状を語りました。
その上で、「被災地は、病院スタッフも被災して疲弊している。病院を地域の外から中長期間で支援するような体制づくりが必要だ」と話していました。