かび毒検出小麦食材 新たに3市で給食での提供判明

JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦から「かび毒」が検出された問題で、県内で7日新たに、角田市と石巻市、それに大崎市の学校給食にこの小麦を原料とした食材が提供されていたことが分かりました。

JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦「ナンブコムギ」から、おう吐などを起こすおそれがある「かび毒」が基準値を超えて検出された問題で、県内ではこれまでに、仙台市の小学校、気仙沼市の小中学校、岩沼市と女川町の県立支援学校、登米市の幼稚園と小中学校でこの小麦を使った「せんべい汁」が提供され、仙台市と気仙沼市のあわせて16人の児童や生徒が体調不良を訴えています。
7日には新たに角田市と石巻市、それに大崎市でもこの小麦を原料とした食材が給食に提供されていたことが分かりました。
このうち、角田市ではことし9月と先月、市内の7つの小中学校に、石巻市ではことし9月と10月、市内の21の小中学校にこの小麦を原料とした「冷凍すいとん」が提供されていましたが、いずれも健康被害の報告は入っていないということです。
また、大崎市では先月、市内の2つの中学校でこの小麦を原料とした「せんべい汁」が提供され、大崎市教育委員会によりますと、このうち1校では翌日、腹痛を理由に生徒4人が学校を休んだということです。
給食との因果関係は分からないとしています。
各教育委員会では、食材の提供を停止していますが、いずれの食材も含まれる量は微量で健康に影響を及ぼす可能性は低いとしています。

【県内では8市町で給食に】
宮城県内で、この小麦を原料にした食材が学校給食に提供されていたのは、これまでに8つの市と町に上っています。
このうち、この小麦を使った「せんべい汁」が提供されていたのは、仙台市の10の小学校、気仙沼市の12の小中学校、岩沼市と女川町の県立支援学校、登米市の6つの小中学校と1つの幼稚園、大崎市の2つの中学校でした。
この小麦を使った「冷凍すいとん」が提供されていたのは、角田市の7つの小中学校と石巻市の21の小中学校です。
各教育委員会によりますと、仙台市で13人、気仙沼市で3人、大崎市で4人の児童や生徒が腹痛やおう吐などの体調不良を訴えていますが、いずれも給食との因果関係は分かっていないということです。