“巨大顕微鏡”ナノテラス 「放射光」の発生を初公開

仙台市青葉区の東北大学のキャンパス内に整備が進められている最先端の研究施設「ナノテラス」で、7日、「放射光」と呼ばれる非常に明るい光が研究者や報道関係者などに初めて公開されました。

「ナノテラス」は「放射光」と呼ばれる非常に明るい光でナノメートル=100万分の1ミリというレベルで物質を分析することができる最先端の研究施設で、「巨大な顕微鏡」として新しい技術や事業の開発につながると期待されています。
施設では「放射光」を安全に出すための設備が整ったとして、7日、研究者や報道関係者などおよそ100人を集めて「放射光」を初めて公開しました。
この「放射光」は目に見えないものですが、7日は、色を付けた専用のスクリーンに映し出し、集まった人たちは別室の大型のモニターでその光の強さを確認していました。
映し出されたのは水色とオレンジ色の2本の光で、モニターに光が映ると、会場から大きな拍手と歓声があがっていました。
ナノテラスでは今後、放射光の性能を高めるための準備を進め、来年4月から実用化を目指すとしています。
施設を運営する組織の1つ、量子科学技術研究開発機構の小安重夫理事長は「無事にビームが公開されて大変うれしい。施設を活用してもらえるよう残りの整備を進めたい」と話していました。