外国人旅行者が訪れた東北の観光地 コロナ感染拡大前より増加

ことし6月までの半年間に、外国人旅行者が立ち寄った東北の観光地などの数は、新型コロナ拡大前より増えたという、官民で作る団体の調査結果がまとまりました。
東北各地の情報が、SNSなどを通じて広く知られるようになったことが要因とみられています。

官民で作る一般社団法人の「東北観光推進機構」が、ことし1月から6月に東北を訪れた外国人旅行者56万9000人余りについて、利用者の許可を得て、個人が特定されない形で集めた携帯電話の位置情報のデータを使って調べたところ、1人あたりの旅行者が立ち寄った観光地などの数はおよそ2.3か所で、コロナ前のおよそ1.5か所より多くなりました。
訪問先が増えた理由について、SNSなどを通じて東北各地の情報が海外でも広く知られるようになったためだとしています。
このうち山形県の銀山温泉を訪れた人は2万1000人余りで、コロナ前の1.6倍に増えたということです。
こうした結果を踏まえて、東北観光推進機構は、東北各地の温泉地や観光施設を周遊する新たなツアーを企画し、外国人旅行者の需要を取り込みたい考えです。
東北観光推進機構の松木茂会長は「今後もデータを参考にしながら、東北のインバウンドを増やす戦略を立てていきたい」と述べました。