除染土処分の実証実験 現場を住民に公開 丸森町

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、除染で出た土などの処分方法を検討するために、丸森町で行われてきた実証実験が先月終わり、17日、実験を行ってきた環境省が現場を住民に公開しました。

原発事故を受けて環境省は、除染で出た土や木の枝などの処分方法を検討する実証実験を丸森町石羽の山林で先月まで行っていて、17日、現場を公開し、地元住民10人ほどが参加しました。
環境省の担当者はまず、写真を見せながら土や枝などを深さ1メートル70センチほど掘った穴に埋め、その上に50センチほど土で覆って1年間、定期的に放射線量を計測してきたことを説明しました。
その結果、大気中の放射線量は基準値よりも十分に低く、地下水への影響もなかったということです。
福島第一原発の事故では、東北や関東などに放射性物質が飛散し、県内では丸森町や栗原市など7つの市と町で除染による土が出ましたが、その処分方法については国の基準がなく、事故から12年以上が過ぎた今も公共の用地などで保管されたままとなっています。
環境省は、ほかの自治体でも行われている実験結果も踏まえて、来年度中に埋め立て処分をする際の技術的な基準作りを進めたいとしています。