丸森町で除染土埋め立ての実証実験終了 基準値より十分低く 

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて除染で出た土の処分方法を検討するために丸森町で行われてきた埋め立て処分の実証実験が先月終わりました。
環境省によりますと実験の結果、周辺の放射線量は基準値よりも十分に低かったということです。

福島第一原発の事故では東北や関東などに放射性物質が飛散し、宮城県内では丸森町や栗原市など県内7つの市と町で除染による土が出ましたが、処分方法についての国の基準がないため事故から12年以上が過ぎたいまも公共の用地などで保管されたままとなっています。
このため環境省は、処分方法を検討するために一部の市町村で実験を行い、このうち丸森町では、2年前から除染で出た土を袋に入れた状態で埋め立て、周辺環境に影響がないかどうか調べていました。
実験は10月31日までに終わり、環境省によりますと大気中の放射線量は基準値よりも十分に低く、地下水への影響もなかったということです。
環境省では、ほかの自治体で行われている実験のデータも含めて来年度中に埋め立て処分をする際の技術的な基準作りを進めたいとしています。