ことしの秋サケが記録的不漁 水揚げ量は去年同期の4%余

県内の秋サケ漁は本格的なシーズンに入っていますが、ことしの水揚げ量は去年の同じ時期の4%あまりにとどまる記録的な不漁になっています。

県によりますと、県内で水揚げされた秋サケは10月20日時点で456匹で、去年の同じ時期の4.7%にとどまっています。
統計を取り始めた1977年度以降、年間の水揚げ量が最も少なかった2021年度の同じ時期と比べても8.5%しかなく記録的な不漁になっています。
市場別では、石巻で219匹、気仙沼で122匹、志津川で111匹などとなっています。
県内の秋サケ漁は稚魚の放流などを進めた結果、ピークの2008年度にはおよそ316万匹が水揚げされました。
一方、ここ数年は水揚げの落ち込みが続いていて、昨年度までの10年間では1年あたりの平均はおよそ86万匹に減っています。
過去最少となった2021年度は2万6900匹あまり、少し持ち直した昨年度も3万1600匹あまりにとどまっていました。
不漁の理由について県水産技術総合センターは、三陸沿岸の海水の温度が平年より高い状態が続いていて、サケの群れが岸に近づけないことや、この数年、春先に放流した稚魚が海水温が高い影響で十分に成長できず、水揚げに影響した可能性があるとしています。