宮城県産の生食用カキ出荷解禁 平均落札価格は去年より高く

全国有数のカキの生産地として知られる宮城県では生食用のカキの出荷が10月30日、解禁されました。

宮城県産の生食用のカキの出荷は、毎年、秋以降に解禁されますが、ここ数年は海水温が高くなっていることなどから生育が遅れ、ことしのカキも9月に行われた品質検査の結果、例年より1か月ほど遅い10月30日の解禁となりました。
宮城県漁協によりますと、解禁日は東日本大震災の発生した2011年と同じで、震災後、最も遅いということです。
解禁にあわせ、10月29日石巻湾では、朝早くから水揚げ作業が行われ、生産者が10センチほどに育ったカキのついたロープを機械で巻き上げていました。
そしてけさは、石巻市内の工場で、およそ120人が集まり、カキむきの作業が行われました。
10月30日の入札では、最も高い落札価格は10キロあたり4万1000円、平均で3万851円で、去年の平均と比べて2700円あまり高くなったということです。
宮城県漁協では、今シーズンの生産量は例年並みのおよそ1500トンを目指していて、来年6月末まで出荷が続く見通しだということです。
カキは全国各地に出荷されるということで、県漁協石巻湾支所の丹野芳広カキ部会長は「待ちに待ったという感じで、作業をしていました。小粒だけど実入りがいいカキになっています。ぜひ生で食べてほしい」と話していました。