震災遺構で火災が起きたら… 消防などが訓練

東日本大震災の津波で被災し、震災遺構として公開されている山元町の中浜小学校で、来館者がいる時間帯に火災が発生したという想定で消防訓練が行われました。

訓練には、施設の職員や地元の消防、それに県の防災航空隊の隊員などおよそ50人が参加し、震度5強の地震が起きて館内で火災が発生し、見学中の8人が取り残されたという想定で行われました。
はじめに、施設の職員からの通報で駆けつけた消防隊員がポンプ車などで消火作業にあたったうえで、2階のベランダに取り残された3人を、ポンプ車に備わっている、人が乗れる専用の機材で救助していました。
そして、消防から要請を受けてグラウンドに到着した県防災航空隊のヘリコプターで、けがをして動けなくなっている来館者役の人を1人1人つり上げて救助していました。
震災遺構で消防と施設の職員が連携して訓練を行うのは初めてだということで、亘理消防署の本郷篤志署長は「見学者の避難誘導や、消防活動の手順を確認できた。こうした訓練で通じて火災などの際に備えたい」と話していました。