宮城県議会議員選挙 候補者アンケート 病院再編計画

10月22日に投票が行われる宮城県議会議員選挙で、NHKはすべての候補者を対象にアンケートを行いました。その回答についてシリーズでお伝えしています。
最終回は、県が進める病院の再編計画です。
県政担当の武藤記者とお伝えします。

武藤記者)
宮城県は、医療機関を適正に配置するとして、名取市の「県立がんセンター」と仙台市の「仙台赤十字病院」を統合して、名取市に設置するとともに、名取市の「県立精神医療センター」と仙台市の「東北労災病院」を、それぞれの経営主体を残したまま富谷市に設置するとしています。
県議会議員選挙の立候補者に、県の計画を評価するか聞いたところ、「評価しない」と「どちらかといえば評価しない」が48人と半数を超え、「評価する」と「どちらかと言えば評価する」は30人でした。

党派別に詳しく見てみます。
「評価する」か「ある程度評価する」と回答したのは、自民党で半数あまり、公明党では4分の1となっていて、与党内でも、県の計画に厳しい姿勢を示す立候補者がいることが分かります。
それ以外の政党は「評価しない」か「どちらかと言えば評価しない」だけとなりました。

岩野キャスター)
たしかに、選挙の前に、自民党が知事に苦言を呈す場面もありましたね。
今回の計画では、病院が転出する地域、新たに来る地域とありますが、地域での特徴はあったのでしょうか。

武藤記者)
仙台市からは、2つの病院が転出することになりますが、市内の5つの選挙区をあわせると、32人の立候補者のうち8割余りにあたる26人が「評価しない」あるいは、「どちらかといえば評価しない」と回答しています。
一方、新たに病院が設けられる富谷・黒川選挙区では、自民党の候補2人がいずれも「評価する」、立憲民主党、日本維新の会、それに無所属の候補は、いずれも「どちらかといえば評価しない」と回答しました。
また、名取選挙区では、自民党の候補が「どちらかといえば評価する」、立憲民主党と無所属の候補は「どちらかといえば評価しない」と回答しました。
村井知事は、この再編計画を先の知事選挙で公約に掲げていてこれまでの議論のなかでも「あれもこれもやってダメなら職を辞する覚悟だ」と述べるなど、強い姿勢で臨んできました。
今回、計画に対して立候補者の半数以上が否定的な評価をしているなか、県議会議員選挙の結果によっては、知事の立場が厳しくなることも予想され、それぞれの立候補者だけでなく、村井知事にとっても重要な選挙となりそうです。