救急車の鍵を取り違え出動に遅れ 搬送の高齢者は死亡

仙台市消防局の救急隊が「意識がない高齢者がいる」という通報を受けて救急車で出動する際、誤って別の車両の鍵で出動しようとして動かなかったため、想定する到着時間がおよそ14分遅れたことが分かりました。
搬送された高齢者はその後、病院で死亡が確認されました。

これは、28日仙台市が会見で明らかにしたものです。
市の消防局によりますと、27日午前7時半ごろ、仙台市青葉区の共同住宅で「80代の男性が意識がない」と近所の人から消防に通報がありました。
通報を受けて宮城消防署の救急隊が救急車で出動しようとした際、動かなかったため故障と判断し、別の消防署から救急隊が出動して想定された救急隊の到着がおよそ14分遅れたということです。
男性は市内の病院に搬送されましたがその後、死亡が確認されました。
消防局で原因を調べたところ、出動する際、誤って予備の別の救急車の鍵を使っていたため動かなかったということです。
また、亡くなった高齢者について搬送先の医師からは「救急車が遅れたことと死亡との間には因果関係はないと考えられる」という見解が示されたということです。
仙台市消防局は「あってはならない重大な事案であり、深く反省している。このようなことが2度とおきないよう各所属へ緊急に注意喚起をした」と話し、再発防止策を進めたいとしています。