病院の患者6人がレジオネラ菌に感染 大崎

先月から今月にかけて、大崎市の病院の患者合わせて6人が、レジオネラ菌に相次いで感染していたことがわかりました。
このうち80代の患者からは死亡した後にレジオネラ菌が検出されたほか、40代の患者が重症となっています。

県によりますと、先月から今月にかけて大崎市にある「永仁会病院」の40代から90代までの入院と外来を受診した患者合わせて6人が、レジオネラ菌に感染していることが確認されたということです。
このうち、80代の患者は今月1日に死亡し、亡くなった後にレジオネラ菌が検出されたほか、40代の患者が肺炎で重症となっているということです。
レジオネラ菌を原因とする感染症は、菌で汚染された飛まつを吸い込むことで感染し、高齢者や新生児は肺炎を起こす危険性が高いとされています。
先月28日以降、この病院の患者がレジオネラ菌に感染したという届け出が保健所に相次いだことから院内の状況について調査が行われました。
その結果、空調設備の冷却水が入った水槽に藻が生えているのが確認されたほか、冷却水には県が目安としている値の68万倍から97万倍のレジオネラ菌が検出されたということです。
県は、6人の患者に同じ病院を受診したこと以外の共通点がないことなどから、この病院の空調設備が感染源の疑いがあるとして、この病院の患者でせきや熱などの症状がある人は、すみやかに医療機関を受診するよう呼びかけています。

患者6人が相次いでレジオネラ菌に感染した大崎市にある「永仁会病院」は、19日会見を開き、経緯の説明を行いました。
会見ではまず、鈴木智裕事務長が「レジオネラ菌に感染し、お亡くなりになった方、現在も療養中の方とそのご家族に心よりおわび申し上げます。申し訳ございませんでした」と陳謝しました。
そのうえで、不衛生な状態が指摘された空調設備については「国の指針に基づいて1か月ごとに機器の点検については行っていたが、1か月ごとに冷却水の汚れを確認したり、清掃したりすることまではしていなかったのは事実だ」と説明しました。
病院では、現在でも外来受診などを受け付けているということで、空調設備の清掃やフィルターの交換をしたうえで、今後は、清掃を業者に委託するなどの対策をとっていくということです。