4病院再編で医師らが問題点を指摘

宮城県が進める4つの病院の再編について考える討論会が仙台市で開かれ、参加した精神医療に携わる医師らからは県立精神医療センターの移転には問題点があるという意見が出されました。

宮城県は、医療機関を適正に配置するとして4つの病院を統合や移転するなどとした計画を進めています。
この再編計画について、医療関係者や弁護士などの呼びかけで、1日、仙台市で討論会が開かれました。
このうち、名取市の「県立精神医療センター」と仙台市の「東北労災病院」を、それぞれの経営主体を残したまま富谷市に設置する計画について、県精神科病院協会の岩舘敏晴会長は、新病院で想定している1日あたりの外来患者数では年間2億5千万円の減収となり、県の財政負担はさらに増すと指摘しました。
また、40代の患者の男性が「精神医療センターの移転の問題は病院の利用者のことを全く考慮せずに進んでいる。精神医療は地域医療であることを理解すべきだ」という意見を出していました。
討論会を呼びかけた名取メンタルヘルス協会の小泉潤理事長は「40年以上かけて作り上げてきた地域の包括ケアが壊れるのがもっとも問題で到底、認められない」と話していました。