仙台育英 大阪桐蔭と練習試合で引き分け 高校野球

夏の甲子園を目指す全国高校野球宮城大会の開幕が近づくなか、去年夏に東北勢で初めて全国制覇を果たした仙台育英高校が、強豪の大阪桐蔭高校と練習試合を行いました。

この試合は、仙台育英が去年夏に全国高校野球を東北勢で初めて制したことを記念して、仙台育英が大阪桐蔭を招待する形で実現しました。
25日、仙台市の仙台市民球場で行われた試合には、学校関係者や少年野球チームも招かれ、登米市の小学2年生が始球式を行いました。
春夏通じて甲子園9回の優勝を誇る強豪の大阪桐蔭は、仙台育英にとってライバルであり、目標でもある存在です。
仙台育英は7月7日に開幕する全国高校野球宮城大会を前に、この試合を「宮城大会の決勝」と想定して臨みました。
先発ピッチャーの湯田統真投手は、球場のスピード測定機で最速150キロを超えた力強いストレートに加え、磨いてきた140キロに迫るスライダーにキレがあり、大阪桐蔭打線を5回までヒット1本に抑えました。
しかし「疲れを感じた」という6回、ヒット4本などで3点を奪われ、6回を投げ3失点の内容でした。
一方、仙台育英の打線は4点を追う8回、5番鈴木拓斗選手からの3連続タイムリーヒットで3点を返し、確実性が増したバッティングで終盤のチャンスを生かしました。
仙台育英は9回にも1点を加え、6対6の引き分けとして、投打で収穫のある試合となりました。
先発した湯田投手は「大阪桐蔭は強力打線だが、バッターをしっかり見て自分のベストの球を選択して投げることができたと思います。夏は自分たちピッチャーがベストな状態で登板できるかがカギだと思うので、油断せずに『一戦必勝』でやっていきたいです」と話していました。
試合後、大阪桐蔭の西谷浩一監督とがっちり握手を交わした、仙台育英の須江航監督は「県大会の決勝と位置づけ、ここで勝てなかったら甲子園にすら立てないんだ、と思うには日本で一番いい相手でした。とても実りの多い1日にさせていただいて、感謝感謝です」と話していました。
西谷監督は「ぜひ一緒に甲子園に出て、決勝で対戦できれば最高だと思っています」と話していました。