全国学力テスト 名取の中学生28人分の解答紛失 採点できず

ことし4月に行われた全国学力テストで、名取市の中学生28人分の解答が紛失し、採点できなくなっていたことが分かりました。
廃棄物として処理された可能性が高く、文部科学省は保護者らに謝罪し、希望者に再度テストを行うとしています。

全国学力テストは、英語の一部を除いてことし4月18日に行われ、小学6年生と中学3年生およそ200万人が参加しました。
文部科学省によりますと、このうち名取市にある閖上小中学校の中学生28人が解答した用紙が集荷後に紛失し、採点や返却ができなくなっていたことがわかりました。
回収に来たヤマト運輸の従業員が、解答用紙が入った段ボールに、廃棄物処理業者に送る荷物の伝票を誤って貼り付けていたということです。
その後誤りに気付き、文部科学省やヤマト運輸が廃棄物処理業者や関連する工場を探したものの見つからず、解答用紙は廃棄された可能性が高いということです。
解答用紙にはクラスや出席番号は書いてあったものの、学校名や氏名などは書かれていなかったということです。
文部科学省は1日夜、保護者説明会を開いて謝罪し、希望する生徒を対象に再度テストを行うとしています。
文部科学省は「多大なご心配とご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます。再発防止に努めて参ります」としています。
またヤマト運輸も「ご迷惑をおかけし、申し訳ありません。再発防止に努めます」とコメントしています。
名取市教育委員会は「頑張って回答した答案がなくなったことは子どもたちや保護者に申し訳ないとともに遺憾だ。今後は、子どもたちや保護者が不安に思っている気持ちを取り除けるよう学校とも連携して取り組んでいきたい」とコメントしています。