電気料金6月から大幅値上げ 食品の値上げも相次ぐ

東北電力の家庭向け電気料金のうち、およそ8割が契約する主要プランは、国に値上げの申請が認可されたため、6月1日の使用分より平均で25.47%、値上げされます。

東北電力は家庭向け電気料金のうち、およそ8割が契約する「規制料金」と呼ばれる主要プランについて、火力発電に使う燃料価格の高騰などを理由に値上げを国に申請しました。
その後、政府の査定方針に基づき値上げ幅を圧縮し改めて申請を行ったところ、経済産業省に認可されたため、6月1日の使用分から平均で25.47%、値上げされます。
東北電力の試算によりますと、この値上げによって電気の使用量が平均的な家庭での料金は、6月は7833円になるということで、5月より1600円余り増えることになります。
7月は、直近の燃料価格が下落したことから6月より300円近く値下がりして7537円になるということです。
一方、オール電化の世帯など電力会社がみずからの判断で料金を決めることができる東北電力の「自由料金」のプランは、割安だった夜間の料金が6月分から引き上げられ、値上がりします。
※平均的な家庭=「従量電灯B」のプランで契約電流30A、使用量260kWh。

【食品も約3600品目 値上げ】
6月1日からは食品の多くの品目でも値上げが実施されます。
信用調査会社の「帝国データバンク」は国内の主な食品や飲料メーカー、195社を対象に5月31日時点での6月1日からの値上げの動きをまとめました。
それによりますと、6月1日から値上げされる食品や飲料は、「再値上げ」や価格を変えずに内容量を減らす「実質値上げ」を含めて3575品目で、去年の同じ月からおよそ1.5倍となりました。
品目別で最も多いのは、しょうゆやソースなどの「調味料」が1674品目と全体の47%を占め、次いで冷凍食品やカップ麺などの「加工食品」が1612品目と全体の45%を占めています。
「加工食品」のカップ麺は、500品目以上が値上がりするということです。
このほか「菓子」が158品目、「酒類・飲料」が94品目、牛乳やヨーグルトなどの「乳製品」が37品目となっています。
また「パン製品」は、業務用小麦粉の値上げを受けて7月におよそ1500品目が値上げされるということです。
調査した会社は「値上げは今後も断続的に続く」とした一方で、「値上げ後に売れ行きが伸び悩んでいる食品も出ている。ことし後半にかけては価格を据え置いたり値上げを控えたりする動きも広がっていくのではないか」との見通しを示しています。