科学技術相会合 閣僚らが「ナノテラス」視察 全日程終える

仙台市で開かれたG7=主要7か国の科学技術相会合に出席した閣僚らは14日、市内の東北大学にある物質を分析する最先端の研究施設「ナノテラス」を視察し、すべての日程を終えました。

閣僚らが視察したのは、仙台市青葉区にある東北大学のキャンパスに整備された最先端の研究施設、ナノテラスです。
非常に明るく強い光を発生し、ナノメートル=100万分の1ミリというレベルで物質を分析することができる施設で、来年度の運用開始を目指しています。
閣僚らは、ナノテラスの運営責任者から、強い光を発生させる仕組みや、どのような成果が期待されているかなどについて説明を受けながら施設を見学しました。
このあと「量子」を活用した技術をテーマにした会合に出席し東北大学の大野英男総長が「G7のメンバーが量子技術についての情報を共有するすばらしい機会となり、持続可能な社会を共につくっていけることを願っています」とあいさつしました。
会合では、ナノテラスをはじめ、量子や放射光を使った技術を、新型コロナウイルスのような感染症の世界的大流行や、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」など、地球規模の課題への対策にどう生かせるか議論が交わされたということで、閣僚らはこれですべての日程を終えました。

【閣僚ら 秋保を離れる】
G7=主要7か国の科学技術相会合に出席した各国の閣僚らは、14日午前10時すぎに3日間を過ごした仙台市の秋保地区を離れました。
出発を前に、閣僚たちは見送りに集まったホテルの従業員たちに「すばらしい滞在でした」と感謝のことばをかけたり、通りかかった親子連れにお菓子をあげて話しかけたりしていました。
そして従業員たちが「また会える日を心よりお待ちしております」などと書かれた幕を掲げるなか、大型バスに乗り込み、バスが動きだすと窓から手を振って別れを惜しんでいました。