深海魚「リュウグウノツカイ」 石巻の沖合で見つかる
7日朝早く、石巻市の沖合で、深海魚のリュウグウノツカイが生きたままの状態で定置網にかかっているのが見つかりましたが、仙台市内の水族館に運ばれて大きな水槽に移されたあと、まもなく死にました。
7日午前5時半ごろ、石巻市の離島・網地島から2キロほど離れた沖合で、リュウグウノツカイが大型の定置網にかかっているのを地元の漁業者が見つけました。
漁業者によりますと、サバやいわしとともに網にかかっていて、しっぽは切れていたものの、生きた状態で見つかったため、漁船の水槽に入れて港まで運んだということです。
その後、仙台市宮城野区にある「仙台うみの杜水族館」までトラックで輸送され、館内で最も大きい水槽に移されました。
しかし、ダイバーが支えながら泳がそうとしましたが、すでに衰弱していて、およそ30分後にはまったく動かなくなり、まもなく死にました。
飼育員が計測したところ、全長4メートル43センチ、重さ44キロあったということです。
仙台うみの杜水族館で魚類を担当する阿部鮎美さんは「生きたまま展示したかったが、深海の状態を再現するのは難しく、とても残念です。20年近く飼育員をしているが、宮城県内で水揚げされたのは聞いたことなく、すごくめずらしい」と話していました。
この水族館では、リュウグウノツカイを保管し、生態を知るための資料として活用することにしています。
【発見した漁業者は】
定置網を引き上げた石巻市の漁業者、山根睦寛さんはNHKの取材に対して、「宮城で漁業を続けて30年以上になりますが、初めて見ました。テレビで見ていたので、すぐにリュウグウノツカイと分かりましたが、とても驚きました」と話していました。