AIで魚を自動選別 気仙沼の魚市場で実証実験

水産業の人手不足をAI=人工知能で補おうという実証実験が、気仙沼市の魚市場で行われました。
仙台市のIT企業などが開発した装置が、魚の種類や大きさを自動で選別するということです。

魚を選別する装置は、仙台市のIT企業や東北大学などが共同で研究開発をしました。
水揚げされた魚がベルトコンベヤーで運ばれてくると、特殊なカメラで撮影して1匹ずつ、画像処理がなされます。
すると、AI=人工知能が自動で種類や大きさを判別するということで、アジやサバ、それにイナダなどが次々と仕分けられていきました。
この装置では、1分間におよそ200匹の魚を選別できるということで、これまで10人で行っていた作業を、装置を扱う2、3人だけで行えるようになるということです。
宮城県によりますと、県内の水産業の担い手は、4年前の平成30年の時点で6200人余りと10年間で3割ほど減っています。
このため、開発した企業などでは、この装置で人手不足を補おうとしていて、再来年度の実用化を目指しているということです。
「東杜シーテック」の白川清彦統括マネージャーは「少子高齢化が課題となるなか、この装置を使って人手不足の解消につなげることで、地域に貢献していきたいです」と話していました。