「みやぎ医療ひっ迫危機宣言」自己検査やワクチン接種など要請

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、宮城県は、11月30日、対策本部会議を開き、県独自の「みやぎ医療ひっ迫危機宣言」を出しました。
検査キットによる自己検査の実施や、オミクロン株に対応したワクチン接種を呼びかけています。

新型コロナの感染拡大を受け、宮城県は30日午後、村井知事も出席して対策本部会議を開きました。
そして、人との接触機会が増える年末年始を前に、医療提供体制への負荷を減らし、感染を抑え込む必要があるとして、県民への新たな要請を盛り込んだ県独自の「みやぎ医療ひっ迫危機宣言」を出しました。
期間は11月30日から来年1月16日までで、医療提供体制を維持するため、高齢者や妊婦といった重症化リスクのある人以外は、「陽性者サポートセンター」の活用に加えて自己検査を呼びかけています。
その上で、感染拡大を防ぐため、オミクロン株に対応したワクチンの接種や、感染に備えた薬や検査キット、食品の準備、それに、学習塾や友人との集まりなどでは特に感染に気をつけることを要請しています。
さらに、帰省などで高齢者や基礎疾患がある人と接する際は、事前に検査してほしいとしています。
また、事業者に対して、テレワークや休暇の取得を進め出勤する人の数を減らすほか、感染が確認された人と関わりがあっても、濃厚接触者でなければ出勤停止を要請しないよう求めています。
一方、飲食店の利用にあたっては、会話の際のマスク着用といった、これまでの要請を続ける内容となっています。
村井知事は、対策本部会議の冒頭で、いまの感染状況について「感染者数が増加傾向にあり、病床使用率も上昇して医療への負荷も高まっている。『第8波』に入ったと考えている」と述べました。

【村井知事「さらなる感染防止対策の徹底を」】
村井知事は対策本部会議で「県民の皆様には、いまの保健医療の負荷の状況をしっかり認識していただきたい。宣言が、社会経済活動の維持と医療体制の継続の両立を目指しつつ、大切な命を守るためのものであることを理解し、感染リスクの低減に向け、さらなる感染防止策の徹底に協力してもらいたい」と呼びかけました。

また、村井知事は対策本部会議のあと、記者団に対し、「これから忘年会のシーズンだが、ぜひやっていただきたいし、立食パーティーもやっていいと思う。ほかの地域でもやっていると思う」と述べました。
一方で、「お客さんどうしの距離をあける、入る時に手指消毒をする、食べ物や飲み物のときだけマスクを外すということを工夫していただきたい」とも述べ、基本的な感染対策の徹底を重ねて呼びかけました。