大学生考案のスイーツ ふるさと納税の返礼品に 柴田町

柴田町で、大学生が考案したスイーツがふるさと納税の新たな返礼品として選ばれ、16日、発表会が行われました。

柴田町では、昨年度のふるさと納税の寄付額が17億3700万円あまりで、県内で3番目に多く、返礼品の牛タンが人気となっていて、町では新たな返礼品の開発に力を入れているということです。
16日は、町長や事業者などが出席し、新たな返礼品の発表会が行われました。
新たな返礼品に選ばれたのは、宮城大学の学生と地元の加工施設で働く人たちが共同で考案した「ゆずジェラート」です。
町の特産のゆずは香りが強いのが特徴で、「ゆずジェラート」はクリームチーズのジェラートにペースト状のゆずがかかっていて、ゆずの爽やかな香りやほのかな酸味と甘みを楽しめるということです。
宮城大学4年の池田綾花さんは「これから冬になりますが、こってりとした料理の締めとして、さっぱりとしたこのジェラートを食べてほしいです」と話していました。
柴田町まちづくり政策課の大森観月主事は「スイーツの出品は今回が初めてということで、柴田町を知ってもらうきっかけになればうれしいと思います。」と話していました。

【県内のふるさと納税は】
総務省によりますと、昨年度、宮城県を含む県内のすべての自治体に集まったふるさと納税の総額は161億8000万円余りで、全国で18番目になっています。
最も多く集まっていたのは角田市で29億1200万円余り、次いで大河原町で23億7200万円余り、柴田町で17億3700万円余り、気仙沼市で14億3000万円余り、名取市で10億3400万円余りとなっています。
このうち、角田市と大河原町では、それぞれの地域に工場があるアイリスオーヤマの家電製品を返礼品としていて、寄付の多くを占めているということです。
また、仙台空港がある名取市では、日本航空と協力し、1200万円の寄付で航空機のチャーター便で遊覧できる2つのプランを出品し、1つは出品したその日に応募があったということです。
ことしのトレンドについて、ふるさと納税の受付などのサービスを行うWEBサイト、「ふるさとチョイス」の運営会社の広報の宗形深さんは、「新型コロナの影響で、宿泊券やイベントの参加券など観光系の返礼品を求める動きは一時、減っていたが、全国旅行支援の後押しもあり、観光系の返礼品や寄付がともに増えてきていて、自社のサイトで、ことし1月から先月までの寄付額は、前の年と比べて1.3倍に増えている」と話しています。
一方、ふるさと納税には物価高の影響も出ているとしていて、「玉ねぎやサーモンの価格が高騰したときは同じものが返礼品として増えていた」としたうえで、「燃料費の高騰などに伴って返礼品自体が高くなると、今後、求められる寄付額も変わったり、返礼品の容量にも影響が出てくる可能性がある」としています。