災害時の高齢者避難 地域で訓練 栗原

災害が起きた際に、支援が必要な高齢者らをスムーズに避難させるため、介護施設の職員と地元の住民が連携を確認する避難訓練が、栗原市で行われました。

訓練は、栗原市瀬峰地区の自治会などが初めて開き、大型の台風が接近しているという想定で行われました。
この地区では、およそ10世帯に支援が必要な高齢者が住んでいて災害が起きた際に1人で逃げられない人たちをどのように避難させるかが課題となっています。
自治会は、防災無線で住民に避難を呼びかけたあと公民館に立ち上げた自主防災本部から高齢者を避難させるため介護施設に協力を要請しました。
まもなく、高齢者のもとに施設の職員と住民が駆けつけ、災害時には施設の車に乗せて避難所に連れて行くことなど互いに手順を確認していました。
訓練に参加した90代の男性は「足腰も弱くなっていて、1人で避難する自信もないので迎えに来てくれるのは助かります」と話していました。
一方、避難先の公民館では、新型コロナウイルスの感染防止のため、消毒や検温を行ってから室内に入ることや、避難してきた人が座るイスも間隔をとって置かれるなどの対策をとっていました。
訓練を行った下田自治振興会の佐々木栄会長は「私たちの地域も高齢者が増えていて、施設の職員の方に避難の協力をしてもらえると、大変助かります。今後も訓練を重ねて災害に備えていきたい」と話していました。