みやぎBA.5対策強化宣言 行動制限は盛り込まれず

新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受け、宮城県は「BA.5対策強化宣言」を出しました。
行動制限は盛り込まれておらず、医療のひっ迫を回避し、社会経済活動を維持するため、県民や事業者に協力を呼びかけています。

宮城県の村井知事は、5日、仙台市の郡市長と記者会見し、「第7波で急激に感染者数が増えている。7日間平均で1日あたり、およそ3000人という状況になっていて、入院患者が非常に増えている」と述べ、危機感を示しました。
その上で、「医療のひっ迫を踏まえつつ、できるだけ社会経済活動を維持していく」と述べ、「みやぎBA.5対策強化宣言」を出して県民や事業者に協力を呼びかけました。
宣言の期間は5日から今月末まで、県民に対しては、帰省や旅行をする際に無料検査を受けることの検討や、症状が軽く重症化リスクがない場合は、抗原検査キットを利用した自主検査を行うことなどを呼びかけています。
また、事業者には、テレワークや休暇の取得を活用して、出勤者数の削減を図ることなどを要請しています。
県が出した今回の宣言には、かつて国が出した「緊急事態宣言」などとは異なり、行動制限は盛り込まれておらず、これまでにない急速な感染拡大を、県民や事業者への要請でどこまで抑え込めるが焦点になります。

【村井知事「医療機関の負担軽減を」】
「みやぎBA.5対策強化宣言」を出したことについて、宮城県の村井知事は記者会見で、「一番の目的は、医療機関や救急搬送の負担軽減だ。症状があるときは、すぐ救急車を呼ぶのではなく、かかりつけ医や電話相談を利用するようにしてほしい」と述べ、医療機関の負担軽減への協力を重ねて呼びかけました。
その上で、「夏休みやお盆があるが、若い世代の3回目のワクチン接種や、飲食する時は大きな声で話さないといった、対策の徹底をお願いしたい」と述べました。

【郡市長「危機的な状況 県などと緊密に連携」】
宮城県が「みやぎBA.5対策強化宣言」を出したことについて、仙台市の郡市長は「仙台市でも、感染者数は極めて高い数字で推移し、危機的な状況にある。『宣言』を踏まえて、最大限、努力をしていく」と述べました。
そして、抗原検査キットの活用といった医療機関の負担軽減策を、県や医療機関などと緊密に連携して進めると強調しました。
一方、6日から始まる「仙台七夕まつり」については、「対策を十分に行ったうえでの開催で、感染拡大のリスクは高くないと考えている。訪れる人も、密を避けてマスクを着用するなど、基本的な感染対策を心がけてほしい」と述べ、感染対策を講じるよう重ねて呼びかけました。

【賀来特任教授「さらに対策強化を」】
宮城県が「BA.5対策強化宣言」を出したことについて、感染症対策に詳しい東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は、「これまでにない感染爆発が起き、医療機関がひっ迫する状態にある今、もう一度、自分たちが、そして家族が感染しないための行動を考えるきっかけになるもので、非常に重要で意味がある」と述べました。
最近の状況については、「BA.5は感染力が強い一方、3回目のワクチンを打った人も免疫力が低下してきている。そして、人の動きが活発化していることが感染急拡大の要因になっている。これまでとは違って感染を沈めるのが難しい要因もあり、さらに対策を強化しなくてはならない時期に来ている」と指摘しました。
その上で、「多くの人たちが実行してきた、マスク、消毒、換気を中心とした感染対策を改めて確認し、まだの人はワクチン接種を受けてもらいたい。緊急事態宣言のような強い対策、制限をとらないためにも、個人個人が感染しない、させないための行動をとる必要がある」と呼びかけました。