東北新幹線 開業40年 JR仙台駅で記念イベント

東北新幹線の開業から40年になるのにあわせた記念のイベントが、23日から、JR仙台駅で始まりました。

東北新幹線は、1982年6月23日に埼玉県の大宮駅と盛岡駅の間で開業し、23日、開業40年を迎えました。
これにあわせた記念のイベントが、23日から、JR仙台駅の構内で始まりました。
イベントでは、東北新幹線のイラストが入ったトートバッグやキーホルダーなど40年を記念したオリジナルグッズのほか、東北6県の食材を使った記念の駅弁などが販売され、鉄道ファンなど多くの人が買い求めていました。
また、期間限定で運行されている、クリーム色の車体に緑のラインをあしらった開業当時の200系新幹線の色合いを再現した車両もホームにお目見えし、スマートフォンなどのカメラで写真を撮る人の姿が見られました。
新幹線の利用客の20代の女性は「東北新幹線は、東京で友達と会うときや、仕事の研修があるときによく利用します。新幹線を使うと東京を近くに感じることができ、助かっています」と話していました。
職場が仙台にあるという70代の男性は「新幹線が開通する前は、時間がかかって不便でした。スピードも乗り心地もよく、日々進歩していると感じます。今後も事故のないよう運行を続けてほしい」と話していました。
記念のイベントは、今月26日まで開かれています。

【JR東日本仙台支社長「荷物輸送に力」】
開業から40年を迎えた東北新幹線について、JR東日本の三林宏幸仙台支社長は定例の記者会見で、地域の活性化に貢献するため新幹線を使った荷物の輸送などに力を入れる考えを示しました。
JR東日本の三林仙台支社長は、23日の定例の記者会見で、開業から40年を迎えた東北新幹線について、「地元の活性化に貢献できるような新幹線であり続けたい。新幹線を使った荷物の輸送も始めていて、ニーズを踏まえながら、しっかり取り組んでいく」と述べ、決まった時間に速く届けられる新幹線の特徴を生かして、とれたての果物や海産物などを首都圏に配送する事業に力を入れる考えを示しました。
一方、3月の地震で全線での運転再開に1か月近くかかったことにも触れ、「今回の事象の分析を通して、地震対策を進めていく。万が一の災害の場合には、在来線の代替輸送はもとより、航空会社やバス会社などとも連携することが大切だ」と述べ、災害に備えて、ほかの交通機関との連携を進めていく考えを示しました。

【経済専門家「カギは観光需要の取り込み」】
東北新幹線のこれからについて、経済の専門家は、ビジネス需要に代わって、利用の回復が期待できる観光需要をどう取り込めるかがカギを握ると指摘しています。
東北の経済に詳しい、七十七リサーチ&コンサルティングの田口庸友首席エコノミストは「東北新幹線の開業で、仙台と東北各県のアクセスが大幅に改善した結果、東北の中心都市としての仙台の魅力が高まった」と述べました。
その結果、大手企業の仙台進出が進み、東京に本社がある企業の仙台の事業所の数は、新幹線の開業後の40年近くで2倍以上に増えたとしています。
今後の新幹線のビジネス需要については、「コロナ禍でテレワークが浸透し、ビジネスの出張が減っていて、コロナ後も以前の7割から8割ほどにしか回復しないのではないか」と述べました。
その上で、観光需要のをどう取り込むかが今後のカギを握ると指摘し、「新幹線の効果で観光客の滞在時間は短くなった。夜の時間帯に星空を見るツアーを組むなど、滞在時間を延ばすことが、東北の観光業者に今後より求められるようになる」と指摘しました。
さらに「新幹線の駅から目的地までの二次アクセスを改善したり、一部の新幹線の車両を観光仕様にしたりするなど、観光需要を積極的に取り込んでほしい」と東北の活性化において、新幹線の果たす役割に期待を示しました。