ストーリーサッカー

川崎・家長昭博×中澤佑二 J1連覇のカギは?リモート対談!

2021-02-21 午後 06:09

Jリーグは今月26日に開幕します。昨シーズン圧倒的な強さを見せた川崎フロンターレは、連覇に挑むシーズン、どう戦うのか。サンデースポーツではチームのキーマン・家長昭博選手に中澤佑二さんがインタビュー。コロナ禍、ポスト中村憲剛、ベテランの調整法など気になるテーマについて熱く語り合いました。

家長、今年はメディアに出る!

中澤 家長選手、お疲れのところありがとうございます!

 

家長 よろしくおねがいします。

 

中澤 僕が現役のころ、家長選手は全くしゃべってくれなかった印象があります(笑)。

 

家長 そうですね(笑)。

 

中澤 なんか僕が話しかけると困っていた感じ。僕は結構しゃべりたかったんですけど。

 

家長 僕は中澤さんにマークされた時、「めちゃくちゃいい匂いするなぁ」という記憶があります。

 

中澤 ははは!香水のせいかな(笑)。でもこれまで家長選手は多くを語らない印象でした。

 

 

家長 実はさっきも監督から「今年は頑張ってメディアに出ろ」と言われました(笑)。これまであまり自分から発信する方じゃなかったので。

 

中澤 もともと発信するのは苦手な方だったんですか?

 

家長 苦手です…。自分の言うことがあっているか考えて、言う前にやめちゃうタイプだったので。なので監督も僕のことを考えて「メディアに出ろ」と言ってくれたんだと思います。

 

中澤 じゃあ、ぜひサンデースポーツで準レギュラーとしてお願いします!

 

家長 ありがとうございます(笑)。

短いオフから新シーズンへ

中澤 昨シーズンのことで遅くなってしまいましたが、まずは天皇杯優勝おめでとうございます!

 

家長 ありがとうございます。元日に国立競技場でサッカーができたことはすごくうれしかったですね。優勝で終わることができた喜びと同時に、中村憲剛さんが引退されることもあって、いろいろな感情も交差していました。

 

 

中澤 でもその感慨からまだ少ししかたっていないのに、もう次のシーズンです。体の方はしっかり休めました?

 

家長 例年はオフの期間もトレーニングをしていて、キャンプインの日までに5割くらいの体を作っていきますけど、今年は「しっかり休み切りました」。軽く走ったくらいですね。まあ、元日の決勝からシーズンの始動まで20日くらいしかなかったですから。

 

中澤 その状態でキャンプに入ってみて、体はどうですか?

 

家長 いけるかな、とは思っていたんですけど、やっぱり休むと体は衰えますね…。年齢もあると思うんですけど、激しい練習するとリバウンドはしますし。やっぱりサッカーやるのは大変です。

 

中澤 家長選手は今シーズンに向けて、トレーニングで新しく取り入れたトライはありますか?

 

家長 去年の夏くらいからなんですけど、トレーニングシューズで練習し始めました。

 

中澤 “トレシュー”だとサッカースパイクよりも地面を掴むグリップ力は弱いですよね。

 

 

家長 はい。筋肉やパワーに頼るような動きではなくて、自然に体重移動をしてステップできるか、動けるかを意識しています。

 

中澤 それ面白いと思います。僕の娘がラクロスをやっているんですけど、実は“トレシュー”での練習させているんですよ。「家長選手もやってるんだぞ」と言えるので説得力が増します(笑)。

“川崎対策”をどう超える?

中澤 昨シーズンのフロンターレは本当に強かった。今シーズンはおそらく各チームが対策を練ってくると思います。家長選手はどう考えていますか。

 

 

家長 今年は一筋縄ではいかないでしょうね。去年は、いい意味で「うまく行き過ぎた」と思います。去年は新しく「4-3-3」のシステムに挑戦しましたけど、2月の開幕戦で0対0の引き分けに終わって、正直半信半疑な状態でコロナでの中断に入りました。でも中断明け最初の試合、7月の鹿島戦に勝って(2対1で勝利)いいスタートを切ることができた。それで勢いに乗れたことが大きかったです。

 

中澤 その再開後の鹿島戦が「ベストゲーム」として、逆に一番しんどかった試合ってあります?

 

家長 11月にホームで札幌に負けた試合ですかね(0対2で敗戦)。ほぼ「マンツーマン」に近い形でマークされて、非常に苦しめられました。完璧に負けたな、という試合でした。

 

中澤 でも今年はその“川崎対策”を超えていくと。

 

家長 確かにウチへの対策として、そうしたチームが増えるかもしれません。でもそこを倒せたらさらに強くなれますから。まずは去年のスタイルを継続しつつ、「フロンターレは進化している」と相手に思わせるような攻撃を見せたい。チームとして、昨シーズンよりも攻撃的にやりたいです。

 

中澤 もっと攻撃的ですか!

 

 

家長 もっとです。今のシステムは探り探りで始まったところがありましたけど、今年は去年のベースもあります。個人的に去年は右ウイングのポジションをやる事が多かったので、今年はいろいろなポジションをやりたいです。まあポジションは僕が決めることではないですけど、いろいろなプレーを試して去年とは違う自分を見せたいですね。

サッカー以外も経験しよう?

中澤 実は、これは家長選手に聞きたい、ということがあるんです。放送を見ている小学生・中学生・高校生、若いサッカー選手たちに、家長選手のようなうまい選手になるためのアドバイスを送ってほしいんですが、お願い出来ますか。

 

家長 あくまで僕の考えですけど、サッカーの練習を頑張ることももちろん大事ですが、他のスポーツもやってほしい。成長期のうちに、サッカーの動きだけでなく他のスポーツから色々な動きを身につけることも、後々すごく大事になってくると思うので。

 

中澤 ちなみに家長選手は、サッカー以外に何かしていたんですか?

 

家長 本格的に習っていたのはサッカーだけだったんですけど、他にも野球や水泳をやっていましたね。子どもの時の遊びのレベルでしたけど、今のサッカーの動きに生きていることもあると思いますよ。

 

中澤 なるほど!逆に、家長選手から僕に聞きたいことはありますか?

 

 

家長 あります。僕は6月で35歳になるんですけど、最近周りからよく「35歳から体が違ってくるよ」という話を聞くんです。中澤さんは40歳までプレーしましたよね?実際35歳から何が変わるのかなと。こうするといいとかアドバイスありますか。

 

中澤 あの…、とにかく35歳を超えたら、本当に膝が痛くなります…(笑)。

 

家長 確かに中澤さん、膝のテーピングすごかったですもんね。

 

 

中澤 そうなんですよ。鍼とかいろいろな治療を試しても、筋トレをガンガンやって鍛えようと思っても、もう何しても痛いんですよ。だからプレーもなかなかうまくいかなかったんですけど、36~37歳になってくると意外とまたプレーが伸びてくる。たとえ体の状態が悪くなっても、頑張ってそれを乗り越えると「もうひと伸び」できるのかなと思います。35歳からは選手として辛い時間も長くなりますけど、乗り越えたら自分が成長したことを味わえる、面白い年齢ですよ。

 

家長 なるほど。

 

中澤 あとこれも参考になるかもしれない。僕は引退してからもトレーニングしているんですけど、最近はNBAとかアメフトのトレーニングを真似してやってみたら刺激になりましたね。トレーニングの質が全然違うんですよね。もともと身体能力的にすごい選手たちがやっているトレーニングだから、僕は肉離れしちゃいましたけど(笑)。本当に激しくてきついけど、また違う筋肉の刺激が入っていいなと思いました。

 

家長 やっぱり違うスポーツの動きはヒントになるんですね。いい話を聞きました。ありがとうございます!

コロナ禍のシーズン、連覇へ挑む

中澤 コロナの影響もあって、今シーズンはキャンプからは例年と違うと思いますが、どのように臨んでいきますか。

 

家長 コロナ禍になって初めてのキャンプですから、初めて経験することが多いです。いつものキャンプでできていたような、宿舎や食事の場でのコミュニケーションは減っていますけど、練習自体は変わらず2部練習でしっかり取り組めています。新しい戦力も入ってきて、いい調子でここまでは来ています。

 

 

中澤 チームとしての目標は、答えるまでもないかもしれませんが…。

 

家長 やっぱり「タイトルを取れなかったら失敗」みたいな雰囲気はありますね。そこは最低限の目標です。中でも、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)はとても価値が高いものだと思うので、優勝を目指してやっていきます。

 

中澤 今年のJ1は20チームに増えて過密日程、さらにACLも並行したシーズンだとメンバーの入れ替わりもあると思います。JリーグとACLでは戦い方も変わってくるかもしれませんよね。

 

家長 監督とはまだ話していないので、あくまで僕の見解ですけど、新しく高さやフィジカルの強さが武器の選手も入ってきたので、ACLに向けていい補強ができているのかなと思います。

 

中澤 あとこれはぜひ聞きたいことがありました!中村憲剛選手の引退という大きな変化がありましたけど、「ポスト中村憲剛」になりうるとすれば、ズバリ誰でしょう?

 

家長 それはもう脇坂(泰斗)じゃないですか?中盤でのプレーはもちろん、彼自身「憲剛さんの背中を追いかけている」と常々言っていましたし、思いは強い選手ですよ。僕も期待しています。

 

中澤 家長選手個人の目標は?

 

家長 昨シーズンが自己最多タイの11ゴールだったので、12ゴールが今シーズンの目標ですかね。でも、アシストをもっと増やしたいかな。最高で10アシストくらいなので、もっと増やして得点に絡んでいきたいです。

 

中澤 プロ18年目、35歳になるシーズンもさらにチャレンジをしていくわけですね。

 

 

家長 やっぱり昨シーズンまでは、憲剛さんがチームを引っ張ってくれていました。今度は自分が攻守ともにチームを引っ張る存在になれたらいいなと思います。「家長は35歳になってもまだまだ伸びているよね」と周りに言ってもらえるようにやっていきたいです。

 

中澤 開幕を楽しみにしています!お忙しいところありがとうございました。

 

家長 ありがとうございました!

 

*****

 

サッカー・J1は2月26日金曜日、川崎フロンターレのホーム・等々力陸上競技場で幕を開けます。相手は中澤さんの古巣であり2019シーズンの王者、横浜F・マリノスです。

 

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