ストーリー相撲

明生 4場所連続の勝ち越し 好調のヒミツは!?

2021-01-21 午後 0:30

「自分のやれることをやってきたので」

 


初場所11日目、勝ち越しを決めた明生(前頭7枚目)は、今場所、何度もこの言葉を繰り返してきた。明生が所属する立浪部屋では、先月(12月)中旬、力士11人が新型コロナウイルスに感染したことが判明。明生は陰性と判定されたものの初場所まで1か月を切った時期に部屋の稽古は2週間も出来なかった。それでも明生は、この期間も下を向くことはなかった。

「全体の稽古はできなくなってやれることは限られてましたけど、逆にやれることだけやっていれば大丈夫かなと。基礎やトレーニングはできるので」

 

稽古場での四股やすり足など、下半身の基礎を毎日、みっちり2時間。自宅や部屋のトレーニングルームでは筋力強化。その様子を動画で撮影し、直接会うことができない個人トレーナーにLINEで送りアドバイスをもらった。相撲を取る稽古を始めたのは、初場所がわずか1週間前に迫ってからだった。

 

 

明生は場所に入ると幕内では自身初めての初日から5連勝の快進撃。

 

「先に先に攻められている」

 

 

この言葉通り、足が前に出る攻めの相撲が目立った。下半身を鍛えてきた成果も好調の一因だろう。11日目は左四つが強く腰の重い宝富士。相手の左の差し手に対し下からあてがい、右でおっつけて攻める。しっかり足も出て完勝、4場所連続の勝ち越しを決めた。優勝争いは1敗だった大栄翔が敗れ、星の差はわずか1つ。12日目は明生にとって今場所を左右する直接対決。それでも気負いはなく答えはいつもと同じだった。

「1つ1つやっていったらいいと思う。やれることをやっていきたい」

 

新型コロナの影響で、初日から関取15人が休場する異例の事態となった初場所。依然として出稽古も禁止が続くなど、調整への不安を口にする力士も少なくない。そうした中でも1人の力士として本場所に向けどう準備して臨むのか。

「自分のやれることをやる」

 

明生が繰り返す、簡単なようで実行し続けることが難しい、このことばに尽きるのかもしれない。      

 

 

 

この記事を書いた人

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鎌田 崇央 記者

平成14年NHK入局

さいたま局を経て、スポーツ部に。プロ野球、水泳などを担当し、相撲担当は通算5年目

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