ストーリー野球

DeNA 佐野恵太選手 期待に応えた4番の素顔

2020-12-14 午後 0:10

プロ野球DeNAの4年目、佐野恵太選手は今シーズン、レギュラー経験がない中でキャプテンと4番に指名されました。終盤にけがで離脱しましたが、いきなり自身初のタイトルとなる首位打者を獲得し、飛躍のシーズンとなりました。これまで経験したことのないプレッシャーと戦っていたというシーズンを振り返ってもらいました。

抜てきにこたえる大活躍

 

佐野選手は今シーズン、ラミレス前監督からキャプテンと4番に抜てきされました。去年、代打で一定の結果を残したことがその理由でした。そして出場した106試合のうち105試合に4番で先発し、打率3割2分8厘、ホームラン20本、打点69の好成績を残し、首位打者のタイトルに輝きました。

佐野 選手

毎日、試合に使ってもらえるように、しっかりと結果を出すために、規定打席を目標においていたので、達成できたのはうれしい。首位打者獲得も素直にうれしい。

前監督の教えで開幕から好調持続

 

佐野選手はシーズンが開幕した6月から7月、8月、9月と打率3割台をマークし、この間ノーヒットの試合は2試合が最長でした。

 

これはラミレス前監督からのアドバイス「ホームランボール、ホームランスイング」を徹底できたからでした。打席で自分のスイングができるように、心と体の準備をして、甘いボールが来た時にしっかり振り抜くことが結果につながったのです。そして開幕から40試合目、8月5日に初めて打率リーグトップに躍り出ました。

月別の打率

6月 3割5分1厘

7月 3割3分0厘

8月 3割4分3厘

9月 3割7分1厘

佐野 選手

ラミレス前監督からは本当に毎日のように、ポジティブなことばをかけてもらっていた。また長年4番を務め、タイトルを獲得した1人の元選手としてもアドバイスをくれた。

 

4番にしてくれて、キャプテンにも指名してくれて、チャンスを与えてもらったと思っている。感謝しかない。

タイトルを意識し重圧がのしかかる

 

順調にシーズンを送っていた佐野選手ですが、終盤10月に深刻な打撃不振に陥りました。10月の月間打率は2割1分3厘。3割4分台だった打率は3割2分台にまで落ちました。シーズンの終わりが見える中で、タイトル獲得というそれまで感じていなかったプレッシャーが気持ちのバランスを崩したのです。

佐野 選手

当時、打率1位だったので、変な意識があった。あと1か月、この打率をキープしようって思いながら野球をやるのも初めてだったし、プレッシャーも感じてないといえばうそだった。

 

また他球団のマークが厳しくなる中、スライダーやカーブといった変化球攻めへの対応に苦しんだと言います。

佐野 選手

弱点や苦手なところにボールを集められた時に、対応できるよう先手先手を心がけて、やっていた。(変化球攻めについては)スコアラーやアナリストと試合前に話し合いをしていく中で、自分が打てていない球を指摘してもらっていたが、変化球を打てていない自覚はあった。

不振の中でも“らしさ”は失わず

 

10月に苦しみを味わった佐野選手ですが、大きく自分を見失うことはありませんでした。それをあらわすのがホームラン数です。10月に打ったホームランは1か月では自己最多に並ぶ6本。球団記録に並ぶ5試合連続もマークしました。

佐野 選手

ホームランを狙って打席に立つことはなかったし、自分のスイング、納得のいくスイングをしようと思って打席に立っていた。

 

この時、ラミレス前監督からは「フォアボールを選べ」というアドバイスも新たに受けていました。

佐野 選手

打ちたい気持ちを抑え、冷静に打席に立つようにはしていた。しっかり打つボールと打たないボールを見分けながらというところは、もちろんやっていかなきゃいけないところだったし、これからの課題にもなった。

最終盤にけがで離脱し、そのままシーズンが終了

 

残り11試合となった10月25日。背中の張りから5試合ぶりの先発復帰となったこの日、佐野選手は走塁で左肩を脱臼してしまいました。このままシーズンが終わったため、首位打者のタイトルを獲得したものの、満足はしていません。

佐野 選手

シーズン終盤、10数試合、けがで試合に出られていない。悔しさも感じたので、来シーズンは全試合出て、しっかり成績を残したいと思っている。

背番号7に変更で気持ち新たに

 

佐野選手の背番号は来シーズン、44から7に変更されました。さらに三浦大輔新監督からは引き続きキャプテンの指名を受けました。

佐野 選手

プレッシャーの中で今シーズンは野球ができたので、来シーズン以降、その経験を生かしながら野球に取り組みたい。またキャプテンを1年間務めたという経験から、さらにチームにいい影響を与えられるように頑張りたい。あまり数字に気を取られないように、全試合出場してしっかり活躍するっていうことに集中して頑張りたい。

この記事を書いた人

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寺迫 紗良 記者

平成28年NHK入局。高知局、津局を経て、スポーツニュース部ではプロ野球やカーリングを担当。学生時代はソフトボール、現在はゴルフに熱中。特技は暗算(十段)。

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