ストーリー野球

オリックス山本由伸「"最強のピッチャー" になるために」

2020-02-25 午前 09:00

プロ野球の担当記者が東京オリンピックの代表候補に注目するシリーズ。今回はオリックスの4年目、山本由伸投手です。昨シーズンはパ・リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得し、野球の国際大会、「プレミア12」でも日本代表として活躍しました。東京オリンピックでの活躍に期待がかかる21歳は持ち味のストレートにさらに磨きをかけようとしています。

東京オリンピックは "先発投手候補"

12日、オリックスのキャンプを視察した野球の日本代表、稲葉篤紀監督。ブルペンで山本投手のピッチングを見たあと、東京オリンピックでの選手起用を聞かれたとき、その答えに少しの迷いも感じなかったように思います。

 

日本代表 稲葉篤紀監督

日本代表 稲葉篤紀監督

山本投手の球筋や球速、キレは本当にすばらしい。プレミア12では抑え投手につなげる“セットアッパー”でしたが、オリンピックでは先発投手で考えていきたい。

プレミア12で"注目度アップ"

山本投手の注目度がぐんと高まったのは、去年11月に行われた野球の国際大会、「プレミア12」のピッチングでした。韓国との決勝戦。最終盤の8回に登板すると、3人をわずか8球で打ち取る完璧なリリーフで、日本の初優勝に貢献しました。

 

一躍、東京オリンピックに向けて、まわりの目も気になるようになりましたが、山本投手本人は意外にもこの状況を楽しんでいるようです。

 

山本由伸投手

試合でもたくさんお客さんが来ているとテンションがあがります。

 

注目していただいて、うれしいなと思っています

持ち味の "ストレート"を伸ばすために

「山本投手のすごさは?」。そう聞かれたら、たいていの野球通なら「150キロを超える剛速球」と答えるでしょう。昨シーズンはその剛速球に鋭く動く変化球も織り交ぜることで、リーグを代表する強打者を力でねじふせるピッチングが光りました。山本投手が宮崎キャンプでこだわっているのも、そのストレートなんです。

 

山本由伸投手

ストレートでどんどん空振りを取れるような“最強のピッチャー”になりたいですね。

 

山本投手が思い描く“最強のピッチャー”になるにはストレートの球速のみならず、ボールのキレや伸びともにまだ磨く余地があるようです。山本投手が変わらずに続けてきたルーティーンがあります。相手との間隔を約100メートルとって、力のあるボールを正確に投げる「超」遠投です。体全体を使って投げる感覚を体にしみこませるのが狙いです。

 

 

もう1つのルーティーンがやり投げを取り入れた練習です。やりは野球のボールよりも重いため、フォームが少しでも崩れると、すぐに曲がってしまいます。逆に言えば、やりがきれいな弧を描きながら、まっすぐに飛ぶように投げるにはフォームに少しのずれがあってもいけないのです。こうしたルーティーンが山本投手のストレートを磨きあげました。

 

山本由伸投手

スピードも速くなりましたし、狙ったところに投げられるようになってきました。

 

もっともっとストレートを磨いていきたいと思います。

ストレートを生かすために

 

バッターに対して、ストレートを球速以上に速く感じさせるため、山本投手は宮崎キャンプで新しい変化球の習得にも取り組んでいます。ストレートとの球速差が大きい「チェンジアップ」です。キャンプ当初は「まだ使える段階ではない」と冷静に分析していましたが、17日の実戦形式の練習ではバッターから狙いどおりに空振りを奪うことができました。

 

山本由伸投手

球速ももちろんですけど、バッターが速く感じてくれるのが一番です。遅いボールも投げられたら、ストレートで空振りも取りやすいし、ピッチングの幅が広がると思います。

 

シーズンを大切に戦っていって、東京オリンピックにいい流れでいけたら最高の形かなと思います。

 

“最強のピッチャー”になる用意は整いつつあります。

この記事を書いた人

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足立 隆門 記者

平成25年入局。
甲府局、山形局を経て、去年8月から大阪局に異動。現在オリックス担当として、みずからの出身地の球団を密着取材中。

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