ストーリー野球

日本ハム・有原航平投手「投手陣のキャプテンとして」

2020-02-26 午前 09:00

プロ野球の担当記者が 東京オリンピックの代表候補に注目するシリーズ。7回目は日本ハムの有原航平投手です。27歳の有原投手は昨シーズン、最多勝のタイトルを初めて獲得。今シーズンは「野球人生で初めて」という投手陣のキャプテンに就任。さらなる飛躍を誓っています。

"チームを引っ張るキャプテンに"

有原航平投手

今まで以上に気を引き締めてやりたい。日本ハムは若いピッチャーも多いので、苦しいときに勝てるように、成績を出して引っ張れるキャプテンでありたい。

 

栗山英樹監督

栗山英樹監督

一気に成長するときは心の中の成長が必要。もう一皮むけて本当の有原らしくなってもらいたい。

今季の目標は"180イニング"

 

有原投手の今シーズンの目標は、勝ち星でも防御率でもなく、「180イニングを投げること」です。先発ローテーションを守り、15勝を挙げた昨シーズンでも投げたのは164イニング。目標達成は簡単ではありません。
理由を聞くと次のような答えが返ってきました。

有原航平投手

もっと長く投げて中継ぎの負担を減らしたいから。

 

自分が1つでも多く完投できるようになれば、チームへの負担も減る。4年ぶりの優勝に少しでも近づくと思う。

4年ぶりの優勝のために

 

有原投手の言葉に固い決意を感じました。
180イニング達成のためには球数を少なくすることが大切です。有原投手は、キャンプで、バッターを打ち取るために欠かせないボールの確認や改良に取り組んできました。
昨シーズン、威力を発揮したのは右バッターの胸元へのツーシーム。ツーシームは少し上半身を開いてひじが下げていくと変化が大きくなるボールです。
一方で、大きな変化を求めすぎるとフォームのバランスや腕を振る軌道がずれていき、ストレートなどほかの球種の威力が落ちてしまうリスクがあります。

 

有原投手は、このリスクを回避するため、キャンプではツーシームをあえて投げないように意識しながらピッチング練習を繰り返し、手応えを感じていました。

有原航平投手

ツーシームは投げすぎると体が開いてしまう。キャンプのブルペンでは極力投げないようにしている。それでもツーシームを投げたときの感触は、順調にきているので、ことしも使えそうです。

課題はカットボールの改良

キャンプで改良に取り組んでいたのは、カットボール。カットボールは、右バッターから見たときにアウトコースに小さく曲がり、バットの芯を外すことができます。本来は小さな変化が特徴のカットボールですが、昨シーズンはスライダーのように変化が大きくなってしまい、それまでのシーズンよりも使いづらくなっていました。

 

 

有原投手は、本来のカットボールを取り戻そうとキャンプでは、キャッチボールから「ボールを前で離す」感覚を繰り返し確認していました。

有原航平投手

初歩的だがボールを前で離す意識を大切にすれば、ストレートと同じフォームでボールをリリースできるので、まっすぐに近いカットボールが投げられるようになる。

 

ことしは東京オリンピックの影響で、レギュラーシーズンが夏に中断する。前半戦が大事になると思うので、開幕から行けるところまで飛ばしていきたい。

 

 

投手陣のキャプテン、有原投手が、この言葉通りにフル回転し、結果を残すことができれば、日本ハムの4年ぶりの優勝はグッと現実味を帯びてきます。

 

有原投手は、昨シーズンの終了後に将来の大リーグ挑戦の意向も表明。少ない球数で、次々にバッターを打ち取り進化した姿を見せるかどうか、注目していきたいと思います。

この記事を書いた人

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阿久根 駿介 記者

平成25年NHK入局。福岡局、津局を経て現在札幌局記者。物心ついたころから大学まで野球一筋。ポジションは投手。

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