ストーリー野球

中日 大島洋平選手 亡き恩師越えを目標に

2020-10-01 午後 04:44

プロ野球12球団の担当記者がチームを引っ張る役割を担う選手の思いに迫るシリーズ。

 

最終回は中日の大島洋平選手(34)です。

 

8月に節目となる1500本安打を達成した中日のリードオフマン。異例のシーズン、恩師への思いも胸に特別な思いで戦っています。(記録は9月29日現在)。

プロ11年目で1500本安打の達成

8/18 ヤクルト戦 通算1500安打達成のボードを掲げる大島選手

大島選手

内野安打だったというのが僕らしいというか、1500本の中でも内野安打が結構多いと思うので、『らしいな』と思いましたね。

 

8月18日の神宮球場。中日の大島洋平選手が1500本安打を達成しました。

愛知県出身の34歳。地元の享栄高校から駒沢大学に進学し、社会人の日本生命を経て、ドラフト5位で平成22年に中日に入団。そこからプロ11年目、1364試合目での1500本安打達成でした。

新型コロナの影響で不安を抱えたシーズンに

今シーズンは新型コロナウイルスの影響で、開幕時期が見えない異例のシーズン。昨シーズン、初の最多安打のタイトルを獲得したベテランも難しい調整を迫られました。

 

大島選手

もちろんキャンプとかでは(状態を)作ってきたんですけど、開幕延期が続きリセットしてしまった部分があった。開幕日が決まった後もけがで練習試合も何日間か休んでぶっつけ本番の開幕になったのでちょっと不安はありましたね。

開幕は100%ではなく“8割の力で”

常に開幕を100%で迎えてきた大島選手。ただ指揮官の与田剛監督からは「異例のシーズンだからこそ無理をしないよう」助言を受けました。

大島選手

与田監督には『開幕全力でというよりは8割くらいできていればいいからな』と言って頂いた。そのおかげで気持ちが楽になり大きなけがなくここまで来ることが出来ていると感じています。

快挙達成の裏には恩師の教え

そうして迎えた開幕。

大島選手は“8割”の状態でスタートし調子を上げていきます。

今シーズン、すでに105安打とリーグ3位のヒットを積み重ねています。その秘けつは、“常に修正を繰り返すこと”だと考えているからだということです。

 

9/29 阪神戦 中前に2点打を放つ大島選手

大島選手

ずっと同じ動きだと、体に慣れがくるような感覚が僕はあるので、時折、フォームをちょっと変えてみたり元に戻したりシーズン中でも自分の体に合わせながら日々変えている感じです。

 

その修正力の原点にあるのは、ある恩師の教えでした。

ことし1月に亡くなった、髙木守道さんです。

大島選手が3年目のときに、中日の監督に復帰。当時、インコース攻めに苦しみ、開幕直後に19打席ノーヒットだった際、ある言葉をかけられたといいます。

 

大島選手

1回『踏み込んで引っ張れ』と言っていただいた。

 

アドバイスどおり、踏み込んで引っ張る打ち方を取り入れたことで、その年、プロになって初めて規定打席に到達。球界を代表するヒットメーカーとしての道が始まりました。

 

大島選手

そういったひと言をかけていただいて思い切っていけたというか、変な迷いがなくバットを振れたような感じはありました。

 

3年目以降、日々打撃フォームを追求しながら年間で平均160本のヒットを積み重ねています。

目指すは“恩師超え”

現役時代、走攻守3拍子そろった選手として活躍し、中日一筋で「ミスタードラゴンズ」と呼ばれた髙木守道さん。

盗塁、代名詞の華麗な「バックトス」。そして広角に打ち分けるバッティングで積み重ねたヒットは実に2274本にも上ります。

大島選手は髙木さんのように走攻守3拍子そろったチームの中心選手として特に恩師のヒット数を超えることを目標にしています。

新型コロナウイルスの影響を受けた異例のシーズン、そして恩師が亡くなったことし、改めてその思いはさらに強くなっています。

大島選手

すごく恩がある監督なので、今は髙木さんの安打数を自分が抜けるように見ていてくださいという気持ちでやっていきたい。

 
 

この記事を書いた人

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竹内 啓貴 記者

平成27年NHK入局

横浜局ー沖縄局を経て、名古屋局で中日ドラゴンズを担当。小学校から大学まで野球を続けるも、社会人となって体重30キロ増で見る影もない。ちなみにポジションは投手でした・・・。

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