ストーリー野球

巨人 菅野智之投手 フォーム改造でさらなる進化

2020-09-15 午後 04:40

プロ野球は新型コロナウイルスの影響で開幕延期、観客数の制限など異例づくしで始まったシーズンを折り返しました。

12球団の担当記者がチームを引っ張る役割を担う選手の思いに迫るシリーズ。2回目は巨人の菅野智之投手です。

菅野投手は今シーズン、自身初のフォーム改造の効果もあって開幕から無傷の10連勝。圧倒的な成績を残し、リーグ連覇と8年ぶりの日本一を目指すチームを支えています。(記録は9月14日現在)

開幕から絶好調で10連勝

菅野投手は開幕投手を務めて7回2失点で勝ち投手になると、ここまで12試合に登板して無傷の10連勝。

 

 

勝ち星はもちろん両リーグでトップ。さらに防御率(1点44)や勝率(10割)完封勝利数(3)もトップ。

 

球界を代表するピッチャーとして文句のつけようのない投球を続けています。

菅野投手

僕も含めて予想していなかったというか、予想できなかったというのが正しいと思う。全体的に振り返るとよくいい数字が残っているなと自分自身でも満足している。

好調の背景にはフォーム改造

菅野投手は去年、腰痛などの影響で11勝にとどまり、防御率も自己ワーストの3点89。雪辱を期すため取り組んだのが人生初というフォームの改造でした。

足より先に腕を動かし上半身を大きくひねることで、軸となる右足に重心が乗るという新しいフォーム。菅野投手は手応えを口にします。

 

菅野投手

体の状態的にすごくバランスのいいフォームで投げられている実感はある。いつも高い水準でパフォーマンスが出せている。体の環境が整った状態でマウンドに上がれている。

フォークボールの球速もアップで投球に幅

菅野投手といえば切れ味鋭いスライダーが決め球としてあげられますが、新しいフォームによって持てる力を最大限発揮できるようになり、各球種で平均球速がアップし投球の幅が広がったといいます。

 

なかでも145キロ前後と数キロ速くなったフォークボールの存在が、バッターを惑わせています。

菅野投手

今まで一番欲しかった143キロから146キロくらいの球速帯でフォークが来ているので、よりストレートに近い感じでバッターは感じているんじゃないか。


ストレート、スライダーにフォークボールが加わることによって、ほかのボールをマークせざるを得ない。的を絞ることができない、ファウルになる、空振りになるというところにつながっているんじゃないかなと思います。

投球の幅で修正力の高さも

フォークボールが生きたのが8月25日のヤクルト戦。

 

 

菅野投手は立ち上がりの1回、スライダーが決まらず、ストレートも捉えられ、ヒット4本でいきなり2点を失いました。そこで2回以降は早いカウントから球速がストレートに近くなったフォークボールを織り交ぜる今までにない配球に変えました。

終わってみれば、2回から7回まではヒット1本、無失点に抑えたのです。

菅野投手

調子がそんなによくなかったというのはあるが、構えたところに投げても(バッターに)コンタクトされていた。今までにない思い切った配球をしようとキャッチャーの大城選手と話し合った。


(相手チームの主力とは)数多く対戦する中で、ストレート、スライダーを打ちに来る。どちらかに的を絞って打ってきたりするが、その中でフォークボールが加わるだけでもほかの球種がぼやける。

新型コロナウイルスとの向き合い方は

新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けたプロ野球。

菅野投手は自身の発案で新型コロナウイルスの治療に当たる医療従事者を支援しようと原辰徳監督や坂本勇人選手とも連携して総額5000万円を東京都に寄付しました。

 

さらに9月1日には国から新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた普及啓発活動などを行う対策サポーターに任命されました。

菅野投手

プロ野球界、そして巨人も野球ができる環境を維持できるよう3密を避けるなどの感染防止策を講じている。国のサポーターは重責だが、コロナウイルスに負けないためにできることをファンの皆さんと一緒に考えていきたい。

コロナ禍でシンプルに野球と向き合う

新型コロナウイルスは菅野投手の日常生活にも影響を及ぼしています。

 

これまでオフには外出をすることで気持ちをリフレッシュしてきました。今は外出は必要最低限にとどめ、外食すらしない生活を送っているといいます。

 

菅野投手

どんな時でも野球と向き合うということは外にいようが家にいようが変わらない。まずは野球中心の生活を送ることを考えてやっている。


ことしに関してはリフレッシュというよりなかなかこういうシーズンもないので、常に野球と向き合うそういうシーズンだと割り切っていこうと思っている。

優勝目指し

2位の阪神とは9点5ゲーム差。リーグ連覇へ独走するチームを引っ張る菅野投手。自身も複数のタイトル獲得に意欲を見せます。

 

菅野投手

こういうシーズンだからこそ日本一を達成したい。自分自身もここまですべての部門でいい位置につけられているのでタイトルを視野に入れながら戦っていきたい。今シーズンの1試合1試合、1場面1場面、1球1球を振り返るとまだまだ改善する余地があるのでもっと上を目指したい。

この記事を書いた人

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川本 聖 記者

平成22年NHK入局。さいたま局、宮崎局、松山局を経てスポーツニュース部。

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