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もう一度"点取り屋"に ハンドボール信太弘樹

2020-09-04 午後 01:13

男子ハンドボールの点取り屋、日本代表の前キャプテン 信太弘樹選手。

信田選手は、強豪チームからあえて離れる異例の移籍に踏み切りました。1年延期となった東京オリンピックに向けて、下した決断とは。

 

信太選手

あと1年でこのままでいいのかすごく考えるようになって。もっと成長できるんじゃないかと。

 

民間の体育館で練習するクラブチーム「ジークスター東京」。創設3年目、今シーズンから日本のトップリーグに新規参入したチームです。

 

 

去年まで、強豪の大崎電気の中心選手だった信太選手。オリンピック1年前の勝負の年にあえて実力で劣るチームへの移籍を決断しました。

 

森下主将

夢みたい、まさか同じコートで同じチームでプレーできるとは、メッシかクリスチアーノ・ロナウドが来たと言っていい。

 

強豪の大崎電気の点取り屋として、活躍してきた信太選手。チームをリーグ3連覇などに導いた看板選手でした。日本代表でも、長年キャプテンを任され、東京オリンピックでの活躍を目指してきました。

 

しかし、転機が訪れたのは3年前。若手選手の台頭で“点取り屋”の役割だけではなく、仲間にパスを出す司令塔の役割も求められるようになりました。相反する2つの役割が、信太選手のプレーに迷いをもたらしました。

信太選手

周りを使うプレーというのを意識しすぎてしまって自分が点をとる感覚が少し薄れてしまった。

 

次第に先発から外れる事が多くなり、去年は代表キャプテンの座も奪われました。大崎電気でも得点機会が減り、かつての存在感を発揮できなくなっていたのです。

 

信太選手

「なんでもっとシュートを打たないの」とか、すごく言われるようになって、不満というか悔しい気持ちがすごくあった。やはりモヤモヤした気持ちがずっとあった。

 

そんな時期に決まった東京オリンピックの1年延期。

信太選手の出した答えは、弱小チームへの移籍。自分への責任が増す環境で、“点取り屋”としての本能を取り戻そうとしたのです。

 

信太選手

自分が点を取らないといけないですし、やはり得点チャンスというかシュートを打つ本数が大崎電気にいた時より劇的に増えると思います。もう一度、自分が得点する喜びというか、チームを勝たせられるプレーを思い出したい。

 

練習では、どんな状況からも積極的にシュートを打ち、その精度を高めます。

 

 

チームの戦術も、信太選手の得点力を最大限に生かす為のものに。味方選手が相手をブロックしてゴール前にスペースを作り、そこへ信太選手が切り込み、シュート。若いチームメートと繰り返し確認しました。

 

そして、迎えた今シーズンの開幕戦。相手は、2シーズン前の優勝チームです。

 

開始1分。チーム最初の得点を上げたのは信太選手。さらに。ディフェンスの隙をつくシュート。立て続けにゴールを奪います。そして練習を繰り返してきた戦術からのシュート。終盤は相手からの激しいマークに苦しみましたが、フル出場に近い時間、コートに立ち、ゴールを狙い続けました。

東京オリンピックまでに、「点取り屋」としての自分を取り戻す。両チームあわせてこの試合最多の10得点を上げ、挑戦の一歩を踏み出しました。

 

信太選手

試合に負けはしましたが、まだまだ伸びしろがあるというのをすごく感じられて、モチベーションは上がった。最終的にその結果が来年のオリンピックの舞台で自分がスタートに立っていられれば。

 

五輪の1年延期が決まった時、信太選手は来年まで代表を続けられるか迷いが生まれ代表を退く考えも頭によぎったそうです。


しかし、代表を続ける決意を固めた背景には、妻の梨歩さんの後押しがありました。信太選手が不安な気持ちを打ち明けると、「それくらいの気持ちでどうするの」と怒られて目が覚めたそうです。梨歩さんは「信太選手が五輪に出るのが自分の夢でもある」と言ってくれて、信太選手は五輪は2人の夢でもあると再確認できたそうです。「東京五輪の舞台に先発メンバーで出場し勝利を決定づけるシュートを決める」という目標に向かってリーグ戦を戦い続ける信太選手の活躍に注目です。

 

サタデースポーツ/サンデースポーツ

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