特集 羽生結弦と紀平梨花が1位!フィギュア最新世界ランキング

新型コロナウイルスの影響で、世界中のスポーツ大会が中止や延期を余儀なくされ、今年3月に開催予定だったフィギュアスケートの世界選手権も残念ながら中止されました。
そんな中、国際スケート連盟が4月20日にフィギュアスケートの最新の世界ランキングを発表し、羽生結弦選手と紀平梨花選手がそれぞれ男女シングルでトップになりました。
最新の世界ランキング
1位 羽生結弦/日本
2位 アレクサンドル・サマリン/ロシア
3位 ドミトリー・アリエフ/ロシア
4位 ネイサン・チェン/アメリカ
5位 マッテオ・リッツォ/イタリア
1位 紀平梨花/日本
2位 ブレイディ・テネル/アメリカ
3位 アンナ・シェルバコワ/ロシア
4位 アレクサンドラ・トゥルソワ/ロシア
5位 坂本花織/日本
羽生結弦選手は2月に行われた四大陸選手権で初優勝を果たし、見事に1位に返り咲きました。このほか、トップ10では宇野昌磨選手が9位に入っています。
女子では、紀平梨花選手が四大陸選手権の2連覇を達成。世界ランキングで1位となりました。そのほかには坂本花織選手が5位、宮原知子選手7位となっています。
上位選手たちの今シーズンを振り返り
今シーズンは獲得ポイントが最も多い世界選手権の中止などが世界ランキングに大きく影響しました。それでは各選手がどんな成績を収めたのか見ていきましょう!
<男子>
1位 羽生結弦/日本
これまで過去3回出場して、いずれも銀メダルに終わってきた四大陸選手権で念願の初優勝。これで羽生選手はジュニア、シニアの国際主要大会すべてで優勝する「スーパースラム」を達成。男子シングル初の快挙となりました。
今シーズンの羽生選手は、2019年12月に行われたグランプリファイナルで2位に終わっていましたが、徐々に調子をあげていき、今年2月の四大陸選手権のショートプログラムで世界最高得点をマークするなど最高の演技を披露しました。
来シーズンはライバルとされているネイサン・チェン選手との熱い争いが繰り広げられるはずです!
2位 アレクサンドル・サマリン/ロシア
2019年のグランプリシリーズ第5戦ロシア大会で、ショートプログラムの冒頭ジャンプで羽生選手がもつジャンプ史上最高得点の20.90点に迫る20.79点を記録。
高いジャンプから繰り出す4回転ルッツからの3回転トウループなど超高難易度の連続ジャンプを武器に躍進しました。
今後の活躍が期待されている選手です。
3位 ドミトリー・アリエフ/ロシア
2020年1月に開催されたヨーロッパ選手権で優勝。ショートプログラムの終了時点で2位につけていましたが、フリーで高得点をたたき出し2位以下を大きく突き放す圧勝でした。
シニア1年目でピョンチャンオリンピックに出場し、7位入賞を果たすなどロシアの新星として期待を背負っています。
4位 ネイサン・チェン/アメリカ
チェン選手は、グランプリファイナル3連覇を果たすなど絶好調をキープ。前人未到の5種類の4回転ジャンプを成功させ、羽生選手最大のライバルと目されています。
しかし、四大陸選手権は出場せず、出場を予定していた世界選手権が中止となったため、世界ランキングでは得点が伸びず、昨年の1位から順位を落としました。
ただ、実力は間違いなく世界最高レベル。来シーズン、どんな滑りを見せてくれるのか楽しみですね。
5位 マッテオ・リッツォ/イタリア
イタリアが誇る氷上の貴公子・リッツォ選手。2019年冬季ユニバーシアードで優勝すると、同年の世界選手権で7位入賞。グランプリシリーズの中国大会で3位、ヨーロッパ選手権で5位を獲得するなど、着実にポイントを重ねて世界ランキング5位となりました。
まだ、21歳と若く、今後の成長が期待される選手です。
<女子>
1位 紀平梨花/日本
2019年グランプリファイナルでは4位と連覇を逃しました。
しかし、四大陸選手権では4回転ジャンプを封印し、トリプルアクセルからのコンビネーションを華麗に決めるなど見事に2連覇を果たし、ポイントを大きく伸ばして世界ランキング1位となりました。
来シーズンは、4回転サルコウなどのジャンプにも期待がかかります。紀平選手の挑戦はまだまだ続きそうです。
2位 ブレイディー・テネル/アメリカ
今シーズン大きく飛躍を遂げたのが、アメリカのテネル選手です。ピョンチャンオリンピックでアメリカ代表として団体3位を成し遂げ、注目を浴びるようになりました。
グランプリシリーズのアメリカ大会で2位に入ると、四大陸選手権では3位と表彰台に上りました。
このまま好調を維持すれば、さらなる飛躍も期待できそうです。
3位 アンナ・シェルバコワ/ロシア
今シーズンシニアデビューしたばかりの15歳。グランプリシリーズのアメリカ大会、中国大会でともに優勝。さらにグランプリファイナルでも2位になるなど、驚異的なペースでポイントを積み上げ、世界ランキング3位に輝きました。
ジュニア時代から、得意としていた4回転ジャンプを大舞台で成功させるなど、技術力はすでに世界トップクラス。来シーズンは女王争いに名乗りをあげるかもしれません。
4位 アレクサンドラ・トゥルソワ/ロシア
複数の4回転ジャンプを跳ぶ15歳として、今シーズンの話題をさらいました。ジャンプの基礎点の高さを武器に、グランプリシリーズのカナダ大会とロシア大会で優勝。グランプリファイナルでは3位と表彰台に上りました。
5位 坂本花織/日本
今シーズンはややミスが目立ち、主要国際大会で表彰台にのぼることはできませんでしたが、グランプリシリーズのアメリカ大会、フランス大会では4位。四大陸選手権では5位と、あと一歩というところでした。
来シーズンは多彩なジャンプに磨きをかけて表彰台にいる坂本選手を見てみたいですね。
フィギュアスケート世界ランキングの決め方
世界ランキングは、現シーズンと過去2シーズンの合計3シーズンの通算ポイント数で決定します。そのため、休養していた選手や、国際大会デビューしたばかりの選手は不利になります。
今回発表された世界ランキングのポイントの割り当ては、2018-2019シーズンが70%、2019-2020シーズンが100%、2020-2021シーズンが100%となっています。
ランキングのポイント対象となる大会は、大きく3つのカテゴリーに分けられ、獲得ポイントが高い順に、ISUチャンピオンシップ大会、グランプリシリーズ、その他ISU指定の国際大会となります。
世界選手権が中止となったことで、今回のランキングはかなりの変動がありました。1位に君臨する羽生選手と紀平選手には、ぜひ来シーズンもトップをキープしてほしいですね!