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特集 プロ野球まもなく開幕!2022年シーズン各球団の注目は?パ・リーグ編

野球 2022年3月24日(木) 午後6:50

いよいよ3月25日開幕!パ・リーグ各球団をキャンプから取材してきた“番記者”によるシーズン展望です!

【パ・リーグの開幕カード】

楽天×ロッテ  楽天生命パーク

西武×オリックス ベルーナドーム

ソフトバンク×日本ハム PayPayドーム

オリックス チームの柱に期待

昨シーズン25年ぶりのパ・リーグ優勝を果たしたオリックス。リーグ連覇と日本一に向けてはエース・山本由伸投手をはじめとするチームの柱が去年と同等の活躍を見せることが必須となります。

 

山本 由伸 投手

2年連続となる開幕投手を務めるのは、昨シーズン、パ・リーグのMVPに輝いた山本投手。キャンプからマイペースの調整を行ってきましたが、オープン戦では3試合に登板、防御率は1点台とさすがの安定感を見せました。

 

とはいえ、去年は先発として自己最多の26試合に登板し、東京オリンピック、日本シリーズまで投げ抜き、疲労の蓄積も懸念されます。

 

宮城 大弥 投手

新人王を獲得した宮城大弥投手とともに山本投手が2本柱として、シーズンを通してチームをけん引できるかが連覇への最大のカギとなります。

 

(左から)吉田 正尚 選手、杉本 裕太郎 選手

また、打線は首位打者・吉田正尚選手とホームラン王・杉本裕太郎選手のタイトルホルダー2人がことしも中心です。吉田正尚選手は去年、シーズンオフに両足首のクリーニング手術を受けていて、オープン戦では打率1割台とまだ本来の調子とは言えません。

 

吉田 選手

吉田選手は「体はなんとかしっかり試合に出られる状態には来ているので、1年間しっかり戦えるように調整していきたい」と話していて、選手会長も務めるチームの支柱の復調も求められます。

ロッテ 若手の飛躍がカギ

去年、オリックスとシーズン終盤まで優勝争いをしながら2年連続で2位のロッテ。優勝をつかむためには5年目を迎えた井口資仁監督が就任以降、期待をかけてきた若手の躍進が欠かせません。

 

佐々木 朗希 投手

投手ではプロ3年目の佐々木朗希投手です。高校時代に163キロをマークし「令和の怪物」と呼ばれてドラフト1位で入団。1年目は実戦には登板させずにじっくり育成し、去年は11試合に登板して3勝をマーク。

 

ことしはオープン戦でプロ入り後自己最速となる163キロをマークするなど順調に調整を続け開幕ローテーション入りを果たしました。佐々木投手は「去年よりも進化したストレートを見てほしい。先発で20試合以上、しっかり投げられるようにしたい」とフル回転を誓っています。

 

髙部 瑛斗 選手

野手ではこれまで1軍の出場が38試合の3年目・髙部瑛斗選手が、持ち味の俊足に加えオープン戦では12球団トップの3割9分3厘の打率をマークしました。

 

平沢 大河 選手

また、仙台育英高校時代に甲子園で活躍し7年目を迎える平沢大河選手は去年、おととしと1軍での出場がありませんでしたが、オープン戦で3割を超える打率を残してアピール。ともに開幕戦から先発で出場する見通しです。

 

松川 虎生 選手

また、去年固定できなかったキャッチャーには市立和歌山高校からドラフト1位で入団した松川虎生選手を開幕戦から起用する方針でこちらも注目です。

 

井口監督は「去年はあと1歩のところで悔しい思いをしたので、何が何でも優勝したい」と意気込んでいます。

楽天 チームの柱は投手陣

昨シーズン3位の楽天は、オープン戦を11勝2敗3引き分けと球団史上初めて12球団でトップの勝敗で終え、9年ぶりの優勝を目指すシーズンへ弾みをつけました。

 

チームの柱は投手陣です。オープン戦でチーム防御率と失点の少なさは、いずれも12球団で1位でした。

 

則本 昂大 投手

実績十分な顔ぶれの先発投手の中で、開幕戦は去年チーム最多の11勝を挙げた則本昂大投手に託されます。則本投手はオープン戦3試合で防御率1点15と安定していました。

 

田中 将大 投手

大リーグから復帰2年目となる田中将大投手も順調で「状態は去年の同じ時期よりもいいステップを踏めている」と去年4勝に終わった悔しさからの逆襲が見られそうです。

 

石井監督は則本投手と田中投手をそれぞれカードの初戦に配置する考えで、2人が長いイニングを投げ勝利に導くことによりリリーフを含む投手陣に好循環をもたらすことが期待されます。

 

西川 遥輝 選手(写真中央)

攻撃では日本ハムから加入した盗塁王4回を誇る西川遥輝選手がチームの弱点だった機動力に新しい風を吹かせています。春のキャンプでは西川選手がもともと俊足の選手たちにスタートを切るタイミングやリードの取り方など走塁の技を惜しみなく伝授する姿が見られました。

 

西川選手が1番に入って出塁し足を絡めながらチャンスを作り、中軸の浅村栄斗選手や去年打点王の島内宏明選手に回す形で得点力アップを図ります。

 

安田 悠馬 選手

また、ドラフト2位で大学出身キャッチャーの安田悠馬選手は球団史上初めてルーキーでの開幕マスクが濃厚で、持ち味の長打力も楽しみな存在です。

ソフトバンク 粘りの野球で日本一奪還へ

去年、8年ぶりの4位以下に終わったソフトバンクは藤本博史新監督のもと、日本一奪還へ「粘りの野球」を掲げ、巻き返しを図ります。

 

藤本 博史 新監督

ソフトバンクは去年、パ・リーグ連覇と5年連続の日本一を狙いましたが、リーグ4位に終わり、8年ぶりに4位以下に沈みました。防御率はリーグトップ、打率もリーグ2位だった一方、1点差の試合での成績は8勝19敗と競り合いに弱い面を見せました。

 

こうした中、2軍監督から昇格し、新たにチームの指揮を執る藤本監督は、昨シーズンについて「投手では中継ぎ陣のフォアボールがらみの失点が目立った。打撃もあっさりしていて、追い込まれたときに相手投手に球数を投げさせたり、ファウルで粘ったりすることが必要だ」と話し、「粘りの野球」の必要性を掲げています。

 

又吉 克樹 投手

課題の克服へ投手陣では、中日から又吉克樹投手を獲得しました。中日では、主に中継ぎとして8年間で400試合に登板し、回をまたいでのリリーフもできる自他共に認める「便利屋」です。今シーズンからは延長戦も復活する中「粘りの投球」が期待されます。

 

甲斐 拓也 選手

野手では、キャッチャーの甲斐拓也選手がキーマンのひとりです。東京オリンピックの日本代表の正捕手も務めた実力者ですが、昨シーズンの三振数はリーグ最多でした。三振を減らし打率の向上を図るため右打ちを徹底するなど「粘りの打撃」でチームに貢献しようとしています。

 

柳田 悠岐 選手

今シーズン、新たにキャプテンを務める柳田悠岐選手は「藤本監督を胴上げしたいという気持ちが本当に強い」と話していて、新たな指揮官のもと、チーム一丸となって日本一を目指します。

日本ハム 新庄監督は守り勝つ野球

日本ハムは昨シーズンまで3年連続で5位と低迷したなか、新庄剛志監督が就任し、今シーズンは守備を重視して、接戦で勝ちきることができるチームを目指しています。

 

新庄 剛志 新監督

日本ハムは来年、悲願だった自前の新球場を札幌市に隣接する北広島市で開業する予定で、球団の歴史的なスタートにあわせたチーム作りを行っています。

 

このため、新庄監督は今シーズン、できるだけ多くの選手の可能性を見るために、手元で直接指導し、プレーさせる意向を示していて、シーズン中でも1軍と2軍で頻繁に選手を入れ替えることも想定しています。新庄監督が掲げるチーム方針は守り勝つ野球で、セオリーにとらわれない作戦や機動力を生かして少ないヒットでも1点をもぎ取り接戦で勝ちきる野球を目指しています。

 

(左から)五十幡 亮汰、万波 中正、野村 佑希の各選手

こうした方針のもと、新庄監督が期待をかけるのは、プロ2年目で球界屈指の俊足と評価される外野手の五十幡亮汰選手をはじめいずれもプロ4年目で長打力が持ち味の万波中正選手や、昨シーズン、中軸を任された野村佑希選手といった若手選手です。

 

入団会見で撮影に応じる新外国人4選手(左から)ガント、ポンセ、アルカンタラ、ヌニエス

また、日本ハムは新たな戦力として、大リーグでプレーしてきた2人のピッチャーと2人の野手の外国人選手を獲得していて、若手選手の飛躍とともに、新戦力が活躍できるかがチーム浮沈のカギとなります。

 

 

新庄監督は派手な言動で注目を集めてきましたが、オープン戦の最終戦後には「ここというところで打ってもらって、守る野球を続けていきたい」と話していて、開幕後には手堅い野球で白星を目指すことが想定されます。

西武 先発投手陣を強化

昨シーズン、昭和54年以来のリーグ最下位に終わった西武は先発投手陣の強化を軸に巻き返しを図ります。

 

髙橋 光成 投手

西武は昨シーズンまで4年連続で防御率がリーグ最下位で特に先発投手陣の立て直しが課題でした。こうした中、2年連続で開幕投手を務める髙橋光成投手は去年は11勝9敗と満足のいく成績を残せず、キャンプから精力的に調整を進めてきました。

 

ことしはシーズン通して活躍できるよう2段モーションをやめてシンプルに強い球を投げるための新しいフォームに挑戦していて「順調に来ているし、いいスタートが切れるんじゃないかと楽しみにしている。開幕戦は0点に抑えてチームの勝ちに貢献する投球がしたい」とエースの自覚も十分です。

 

(左から)隅田 知一郎 投手、佐藤 隼輔 投手

駒不足だった左ピッチャーも4球団競合のすえドラフト1位で入団し即戦力と期待されていた隅田知一郎投手に加え、筑波大からドラフト2位で入団した佐藤隼輔投手もオープン戦最終戦の登板で好投し開幕ローテーション入りを決めていて、新戦力の活躍も期待されます。

 

(左から)山川 穂高 選手、外崎 修汰 選手

一方、野手ではホームラン王2回獲得の山川穂高選手やパンチ力のある打撃が持ち味の外崎修汰選手などがけがから復活し、本来の調子を取り戻せるかが鍵を握ります。

 

鈴木 将平 選手

さらに、昨シーズン固定できなかった1番にオープン戦で打率3割3分3厘の好成績を残した23歳の鈴木将平選手が抜てきされる見込みで機動力を生かした野球を目指す辻発彦監督の期待に応えられるかにも注目です。

 

 

オリックス担当  伊東 健 記者

ロッテ担当    森脇 貴大 記者

楽天担当     徳本 絵夢 記者

ソフトバンク担当 中村 成吾 記者

日本ハム担当   雁田 紘司 記者

西武担当     古堅 厚人 記者

 

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