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特集 カーリング世界最終予選 コンサドーレとロコ・ソラーレの北京五輪出場なるか?

カーリング 2021年12月10日(金) 午後3:55

カーリング世界最終予選がオランダ・レーワルデンで12月5日に開幕。11日から始まる男子と女子の最終予選には、それぞれ9チームずつが出場し、上位3チームが北京オリンピックの出場枠を獲得します。

 

日本の男子代表のコンサドーレと女子代表のロコ・ソラーレは出場枠を獲得できるのか?この大会の見どころや勝敗のカギを握る選手は誰なのか?2018年のピョンチャン五輪の男子日本代表、両角友佑さんに聞きました!

 

両角友佑さん

<カーリング北京五輪世界最終予選>

男子と女子はそれぞれ9チームが出場。出場チームすべてによるリーグ戦を行い、1位のチームが北京五輪出場枠を獲得。2位のチームと3位のチームでプレーオフを行い、勝利チームが2つ目の出場枠を獲得。その敗者と4位のチームでプレーオフを行い、勝利チームが最後の出場枠を獲得する。

 

<男子 出場チーム>

日本      (世界ランキング6位)

ノルウェー   (世界ランキング7位)

イタリア    (世界ランキング8位)

韓国      (世界ランキング9位)

ドイツ     (世界ランキング11位)

デンマーク     (世界ランキング12位)

オランダ    (世界ランキング13位)

チェコ     (世界ランキング16位)

フィンランド  (世界ランキング24位)

 

<女子 出場チーム>

日本      (世界ランキング7位)

韓国      (世界ランキング3位)

スコットランド (世界ランキング8位)

ドイツ     (世界ランキング11位)

チェコ     (世界ランキング12位)

イタリア      (世界ランキング13位)

ラトビア    (世界ランキング14位)

エストニア   (世界ランキング16位)

トルコ     (世界ランキング18位) 

 

※世界ランキングは2021年11月現在

男子:日本のライバルはイタリア、ノルウェー

――男子で日本のライバルとなるチームは、どこでしょうか?

 

現在の世界ランキング(2021年11月現在)で日本の男子は6位。今大会の出場9チームの中で最も高く、順当なら上位3チームに入り北京五輪の出場枠を獲得できるのではないでしょうか。そんな状況の中で要注意なのは、11月のヨーロッパ選手権で決勝トーナメントに残ったイタリア、ノルウェーの2チームだと思います。

 

11月のヨーロッパ選手権でのイタリア(左)と、2021年世界選手権でのノルウェー(右)

 

去年の世界選手権で3位のスイスが決勝トーナメントに残れない中で、イタリアとノルウェーが決勝トーナメントに残りました。この2チームは結果的に1位、2位にはなれませんでしたが、かなり力をつけてきている印象です。

 

イタリアとノルウェーの次に気をつけたいのが韓国とオランダ。どちらも調子に波がありますが、一度波に乗ると怖い相手で、試合に当たる時の調子によっては苦戦を強いられるかもしれません。

 

――そのライバルチームとの対戦でキーマンとなるコンサドーレの選手は誰でしょう?

 

2021年4月、男子世界選手権の松村雄太選手

 

スキップの松村雄太選手ではないかと思います。高いレベルの中で試合をやっていると、自分たちの思い通りに進められないというエンドも2割くらいは出てきてしまうのですが、そういったところで、最後の一投がとても大事になってくるんです。例えば3点になるところを2点に抑えるだけでも、その後の試合の流れが変わってくるので、救わなきゃいけない場面でスキップがピンチを救うショットができるかどうかがカギになると思います。

女子:日本のライバルはスコットランドと韓国

――女子で日本のライバルとなるチームはどこでしょうか?

 

現在の世界ランキング(2021年11月現在)で日本の女子は7位。出場9チームの中で2番目に高いので、おそらく北京オリンピックの出場枠を獲得してくれるのではないでしょうか。

 

その日本のライバルになるのは、スコットランドと韓国だと思います。スコットランドは、この数年、チームの変化や選手の引退などで調子が振るわない時期が続いていたのですが、協会が選手の選抜方法を変え、11月のヨーロッパ選手権では2017年以来4シーズンぶりに優勝しました。日本はチーム単位で代表を決めますが、スコットランドは、10人くらいの中から調子の良い選手を選定して入れ替えながら強化するようになりました。そのシステムの変更がうまくいっているようなので、強力なライバルになると思います。ピョンチャンオリンピックの3位決定戦でも対戦した名スキップ、イブ・ミュアヘッド選手にも注目です。

 

2021年5月、女子世界選手権でのイブ・ミュアヘッド選手

 

韓国は、ピョンチャンオリンピックの銀メダルリストで“メガネ先輩”の愛称で話題になった、キム・ウン ジョン選手が、今回もスキップを務めています。先月(11月)のパシフィックアジアカーリング選手権でもプレーを見ましたが、ショットが抜群にうまく、チーム全体としても調子が良さそうなので、今大会の出場チームの中でも頭ひとつ抜けていると思います。

 

韓国の“メガネ先輩”キム・ウンジョン選手 2021年5月の世界選手権

 

――試合の展開を決めるロコ・ソラーレのキープレーヤーは誰でしょう?

 

ロコ・ソラーレの強みであるフロントエンド(リードの吉田夕梨花選手とセカンドの鈴木夕湖選手)の安定感が崩れないことを前提でいうと、バックエンドの2人(サードの吉田知那美選手とスキップの藤澤五月選手)ではないでしょうか。フロントが安定して序盤でショットを決め、試合を組み立てたところからバックエンドがどういうふうにチャンスを広げて点を取っていくか、というところが試合のカギを握ると思います。

コンサドーレとロコ・ソラーレの調子や仕上がりは?

――両チームの仕上がり具合を、どのように見ていますか?

 

ともに調子は非常に良いのではないでしょうか。男子のコンサドーレは、グランドスラムという世界中の強豪が集まる国際大会シリーズでも決勝トップ8に残っていましたし、合宿を経て順調にチームを仕上げている印象です。

 

去年は新型コロナの影響で海外遠征に行けず、日本以外のチームとの試合ができなくて、コンディションの調整が難しいなか、急に世界選手権に出場するという状況でしたが、今年は事前にヨーロッパやアジアなど、海外チームとの対戦を通してしっかりと経験が積めている分、意外なパターンで攻められても、それに対応することができる準備ができているはず。また、結果も伴っているので、自信にも繋がって、精神面でも調子が良いように感じます。

 

女子のロコ・ソラーレも同様に、調子は高め安定。ピョンチャンオリンピックの銅メダル以来、この4シーズンを振り返ると、中断した年もありましたが、ランキング的には「チーム藤澤」はずっと1桁台にいます。9月の日本代表決定戦では出だしで2敗したものの、そこから3連勝をして日本代表の座を勝ち取りました。チームとしてかなりまとまっていて、レベルも上げてきている。調整はうまくいっているように見えますね。

 

泣いても笑っても、今回の世界最終予選がオリンピックに出場できるかどうかを決める最後の戦いです。オリンピックに出場できるかどうかで日本でのカーリングの盛り上がり方が変わってくることは、僕自身も選手として経験し、よく分かっているので、男女ともに出場権を獲得して笑顔で帰国してほしいですし、期待通りになると信じています!

カーリング 北京オリンピック世界最終予選

日本代表の試合予定

 

<男子>

12月11日 日本 対 ドイツ

12月12日 日本 対 デンマーク

      日本 対 ノルウェー

12月13日 日本 対 韓国

12月14日 日本 対 チェコ

12月15日 日本 対 オランダ

12月16日 日本 対 イタリア

      日本 対 フィンランド

 

12月17日 予選リーグ2位 対 予選リーグ3位

12月18日 (2位対3位の敗者) 対 予選リーグ4位

 

<女子>

12月11日 日本 対 イタリア

                   日本 対 ドイツ

12月12日 日本 対 チェコ

12月13日 日本 対 スコットランド

12月14日 日本 対 ラトビア

12月15日 日本 対 韓国

                   日本 対 エストニア

12月16日 日本 対 トルコ

 

12月17日 予選リーグ2位 対 予選リーグ3位

12月18日 (2位対3位の敗者) 対 予選リーグ4位

 

※日付は現地時間

 

両角友佑(もろずみ ゆうすけ)

TM軽井沢のスキップを務める。日本選手権でこれまでに8回の優勝を経験。2018年のピョンチャンオリンピックには日本代表として出場し8位の結果を残している。現在は、女子・中部電力のコーチも務めている。

 

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