ストーリー野球

ロッテ3年目 小島和哉 強気に攻める

2021-10-14 午後 05:30

今シーズンのパ・リーグはオリックスとロッテが最終盤まで激しく優勝争いを続けている。

 

ロッテの左腕・3年目の小島和哉投手は、強打者にもひるまず向かっていくピッチングで勝ち星を重ね、投手陣を引っ張る存在になっている。
※成績は10月12日現在。

抜群の結果

10月3日 楽天戦 小島投手は完封で10勝目を挙げた

 

チームの勝ち頭となる10勝をマークしている小島投手。パ・リーグでここまでふた桁勝利をあげているのは6人だけで非常に価値のある数字だ。

 

優勝争いのためタフな登板が続く最近5試合は2完封を含む4勝0敗、3試合で完投した。

 

小島 投手

今シーズン入るにあたって、ふた桁勝つことを目標に掲げてスタートしたんですけど、前半は全然勝ちがつかなくて、悔しい思いがありました。後半になって少しずついいところが出せるようになってきて、今はいい状態で投げられていると思います。

アマチュア時代の実績をプロでは十分に生かせず

 

高校時代に浦和学院で春のセンバツ大会優勝。早稲田大でも1年春のリーグ戦から登板して通算22勝をマークした。

 

2018年 新入団記者会見で目標を描いたボードを掲げる小島投手(前列左端)

 

ドラフト3位でロッテに入団し1年目は3勝、2年目7勝と成績を上げたが、アマチュア時代の華麗な経歴を考えると少しもの足りなかったのも事実だ。

覚悟を決めて、強気の投球

今シーズンは開幕から先発ローテーションを守り、9月上旬まで6勝3敗と白星が先行した。

 

8月25日 日本ハム戦に先発した小島投手

 

しかし防御率が4点台後半というのもあって、投手陣の柱とは言いがたかった。8月25日と9月3日の先発登板ではいずれも打ち込まれ、5回持たずにマウンドを降りた。

 

9月3日 日本ハム戦 5回にピンチを招き降板した

小島 投手

2試合打たれた時は『ああもう多分次(2軍)だろうな』と。この試合がだめだったら。もう1回覚悟を決めてじゃないですけど、打たれたら打たれたでしかたないと。

 

 

迎えた9月11日の楽天戦。マウンド上で小島はしきりに帽子のつばのウラを見つめていた。

 

 

そこには自分で書き込んだ「強気に攻めろ」ということばがあった。

 

小島 投手

びびらないで投げるってことが『強気に攻めろ』っていうことば。マウンドで見て気を引き締めました。

 

自分の帽子に以前、書き込んだことはあるが、「覚えていないくらい前のこと」と、少し恥ずかしそうに教えてくれた。

 

始めたきっかけは、現役時代に大リーグでの登板経験があり、指導力に実績のある吉井理人投手コーチからのひと言だった。

 

小島 投手

吉井さんと毎試合終わった後にミーティングをするんですけど、吉井さんが『帽子のウラとかにわしも書いとったで』って話をしてくれて、僕も目につくところにやってみようと思って。打たれた後の1週間は、良さそうなことは全部やってみようと思って、帽子の裏にも書いて、『よし』と思ってやっていました。

 

9月11日 楽天戦 プロ初完投で7勝目を挙げた

 

この試合で小島投手は1失点でプロ初の完投勝利。これまでも意識していたバッターの胸元を突くピッチングがさえた。それを可能にする球種がストレート。平均球速は去年と比較して約4キロもアップした。プロの世界に慣れたことが大きいという。

 

9月19日 日本ハム戦 プロ初完封で8勝目

小島 投手

平均球速も去年よりも上がってきているし、ここ最近はまっすぐでしっかり詰まらせたりとか、空振り、ファウルが取れるようになってきている。

 

特に意識して使うようになったのが左バッターに対するインコースのストレート。チームメート、マーティン選手のアドバイスが生きているという。

 

チームメートのマーティン選手

小島 投手

逃げないで、引かないで、攻めていく。『インコースに向かってくる雰囲気を感じなかったら、バッターは怖くない』とマーティンは言っていて、インコースのまっすぐを軸に考えるようになりました。けがで離脱していた期間も、試合を見てくれていて、戻ってきた時に『この間の球よかったね』とか言ってくれました。

残りの登板は後悔しないピッチングをしたい

 

小島投手は今月12日からのオリックス3連戦の初戦に先発。インコースを効果的に使い、7回まで無失点の好投。

 

しかし8回にツーランホームランを打たれ同点とされた。試合後には悔しさで目に涙を浮かべていた。

 

小島 投手(球団を通じての試合後コメント)

自分が抑えていれば勝てた試合だったので本当に申し訳ない。

 

レギュラーシーズンの残り試合はあとわずか。9月中旬以降、エース級の活躍を見せる左腕は悔いを残さないためにも強気のピッチングを続ける覚悟だ。

 

小島 投手

プロ野球の世界で3年目なんですけど、優勝がかかっているということで、そのチームでその年に活躍できたら、これほど野球選手として幸せなことはない。後悔しないよう投球できたらいいかなと思います。逃げて打たれるくらいなら、攻めて打たれた方がいい。後悔をしないように、打たれてもあのボールで良かったんだというピッチングができたらと思います。

この記事を書いた人

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舟木 卓也 記者

平成25年NHK入局。水戸局、盛岡局を経て、スポーツニュース部。ロッテ担当。

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