ストーリーカーリング

吉田夕梨花・松村雄太ペアが語る カーリング ミックスダブルス北京オリンピック日本代表決定戦

2021-09-17 午後 08:30

Q:いよいよ代表決定戦です。

 

松村:先をつかむための大会なので、負ければ終わりっていうところは当然あってしかたないところなんですけど、僕たちとしてはやればやるほど徐々に良くなってきて、ずっとその過程を踏んできているので、自分たちのできることを最大限できればいいかなと思っています。

 

吉田:勝負事なので、どんな試合にも勝ち負けがついてしまうんですけども、負けて人生が終わるわけではなくて、このトライアル(代表決定戦)を私たち2人はどう戦いたいのか、どういうパフォーマンスをしたいのかっていうことだけを考えて、結果はその後についてくるものかなって思っています。

 

「雄太は我慢強い」「夕梨花は負けん気がすごい」

Q:春には世界選手権にも出場しました。得た収穫と出た課題を教えて下さい。

 

松村:目に見えて表れた課題は、アイスへのアジャストと、悪くなったときの修正がよくなかったところ。そこは今後4人制を続ける上でも必要な部分で、カーリングをやっていく上で身に付けていかなければならない能力、高めていかなきゃならないところだと思うので、継続的に取り組んでいこうかなと思っています。戦略面でかなり明確になった部分があるので、「僕たちに何ができて何をやったら相手が嫌がるのか」っていうところは、結構形として手に入れることができたので収穫だったかなと思います。

 

Q:世界選手権が終わった後から、何に重点を置いて強化してきたのですか?

 

松村:僕たち結構お互いの活動があるので、すごく短い時間の中で取り組まなければならない。その細かく詰めるところがちょっと追いついてない部分もあるんですけど、課題として上がった部分は個人のお互いのチームでやれることなので、そこは高めていこうと。成果として持って帰ってきた部分は最終的に戦術面になる話が多くて、そこは(世界選手権後)解散の時にJ・D・リンド ナショナルコーチが「ここをこういうふうにした方がいい」というのと、「こういう練習をした方がいい」という具体的な案をくれたので、2人で集まった時にはやるようにしています。

 

Q:戦術的な練習をしてきたんですね。

 

松村:そうですね。2人で集まったときは基本的にゲーム形式。あとシチュエーションをやったり、あとは僕たちが苦手な形をやってもらって、それの対処法を探したりとかっていうことをやっています。

 

 

Q:世界選手権を終えて、改めて気付いたお互いの長所はどういうところでしたか?

 

松村:改めて再確認したのは、夕梨花って淡々とやっていて、結構落ち着いた雰囲気をすごく出してやるんですけど、アスリートだなと思うのが、「負けん気がすごく強い」ところだなと思いました。ゲームで状況が厳しくなればなるほど、本当にフォーカスがすごく高まっているのがわかりますし、僕があまり良くないときでも、じゃあ私が何とかしてやろうっていうような雰囲気を出してくれるので、今までより頼もしさっていうのを感じた大会でした。

 

吉田:世界選手権を通して雄太がすごいなと改めて認識した部分は、調子が悪くても(元の状態に)帰ってくるスピードの速さはすごいなって。1試合を通してダメになるんじゃなくて、試合の後半では必ず戻ってきてくれる。そのアジャストの能力の高さはすごいなっていうのと、あとやっぱりさすが日本のスキップだなっていうぐらい、組み立てだったりアングルの見方だったりっていうのは、試合も練習も毎回教えてくれる。「どこをどこにこれを当てて、そうしたらこの石がこうやって飛んでいくから」っていうのを、毎回毎回説明するのってすごく面倒だとは思うんですけど、それを嫌な顔せずに毎回毎回説明してくれるので、アスリートとしてもそうですけど、人としても我慢強いというか。そこが雄太の改めてすごいなって思ったところです。

 

Q:ミックスダブルスは男女投げる順番を入れ替えられます。世界選手権でもそこは試行錯誤していたようですが、ベストの布陣は決まりましたか?

 

松村:基本的には僕が最初と最後を投げて、夕梨花が真ん中を投げるっていうのが、うちのベストだと思いますし、一番お互いの長所を出せるポジションだと思っています。ただ、ミックスダブルスはパワープレーという特殊な部分があるので、そこを使う、使われたときの点差によってお互いのやることを若干変えるっていうことはオプションとして持っています。ある意味お互いの弱点が出やすいのがパワープレーなので、そこを補完するためにポジションを変えてみるっていうことをやったりはしています。

松村・谷田ペアは「相手の方がやりづらいのでは」

松村・谷田ペア

 

Q:今回代表を争うライバルたちについても教えて下さい。松村・谷田ペアについては?

 

松村:一番バランスが良くて、何でもできるチームだなっていうのが最初に浮かぶ印象だと思います。何でもできる分、作戦の幅が広いですし、そのへんの強みがすごくあるチームだなと思います。

 

Q:松村・谷田ペアと戦う時、どういうところが勝負を分けるポイントでしょうか?

 

松村:石の角度と距離っていうところはすごく大事にしないと。相手はいつでもハウスの中を全部なくせるぐらいのウエイトと精度を持っていて、そこで僕たちはちょっと戦えない部分もあるので、距離感であったり角度っていうのをすごく大事にしないと、相手に簡単にやられちゃうかなと思います。

 

Q:松村千秋さんは妹さん。谷田さんはチームメイトです。やりにくさはありますか?

 

松村:僕より向こうの方がやりづらいんじゃないかなとは思っています。なんとなくそんな気がします。やっぱり前回負けた後にすごく悔しくしていたのを見ていますし、千秋にとってはオリンピックのチャンスはこれ1本になってしまいましたし、その辺の気持ち的にも。(日本選手権)決勝の勝ち方が向こうにとってはあまり良くなかったので、その辺の意識とかも若干あるのかなっていう気はします。

 

竹田・竹田ペア

 

Q:もう1チームの竹田・竹田ペアについてはいかがですか?

 

松村:やはりミックスダブルスの経験年数が長い。(出場している)大会数が多いっていうだけあって、決めなきゃいけないショットと、必要な場所をよく知っているなと思います。僕らがあまり考えてないような場所であったり、いやなスポットっていうところはあまり外さないので、そういう意味ではかなりやりづらい相手だと思っています。

 

吉田:本当にミックス専門というか、長くやっているんだなっていうような、ミックスダブルスならではの「決め感」だったり、投げ方だったりっていうものは、たぶん3チームのうちでたぶん一番長けているのかなって思います。

 

Q:対戦時はどういうところに一番気をつけたいですか?

 

吉田:(4人制)チームでやっている人たちとミックスダブルスでやっている人たちの石の軌道が違うので、私たちの投げ方では入り込めない部分をちゃんと気付いて、先に防いでおくっていう視点をちゃんと持っておくっていうのが大事かなって思います。

 

「コーヒーもっていけば何とかなる」

 

Q:義理の兄妹(松村選手の妻が吉田選手の姉)のおふたりですが、世界選手権2人で遠征してみて、改めてお互い気付いたことはありましたか?

 

松村:そうですね。今回3週間ほど一緒にいて率直な感想は、すごく楽だったなっていう。お互いの生活のリズムというか、どういう私生活というか生活のリズムを持っているのかというのはある程度知っているので、そこに対しての、何て言うんですかね。こっちの合わせ方であったり、合わせなくていいとところが結構わかっていたので、そこはかなり楽させてもらったなと思っていす。

 

吉田:なんか家での過ごし方みたいな感じになっていたんで。

 

松村:そうだね、うん。食事の量とかも別に食べたくないんだろうなとか、今食べたいんだなとかというのは雰囲気でわかりましたし、眠たそうだから早く帰ろうとか。

 

吉田:2人だからこそあんまり気を遣うことがなかった。

 

松村:なかった。なかったね。コーヒーを持っていけばとりあえずどうにかなるので。結構、楽させてもらいました。

 

Q:ペアということで、お互い気が合うなぁと思うところはありますか?

 

松村:気が合うなと思うのは、コーヒー飲みたいタイミングが一緒。あとは食の趣味がだいぶ似ているところですかね。そこはすごく気が合いますし、めちゃくちゃ楽だなと思います。

 

吉田:ほぼ同じですね。コーヒーと甘いものが食べたいタイミングは同じというか。ちょっと欲しいなっていうときに声をかければ、もう一声で乗ってくれます。

 

松村:確かに、行く行く~って。すぐ。

 

Q:共通している食の趣味とは?

 

松村:何か食べる量とか、モノというよりタイミングが結構似ているなっていうのがありますね。俺そんなに食べたくないなって思っている時に夕梨花もあんま食べたくなさそうだったりとか。今食べなきゃいけないからごはん食べようよっていう感じにはならないので。

 

吉田:うん。

 

松村:そのへんのストレスはあんまりないかなと思います。

 

Q:ミックスダブルスはチームの愛称があるチームもあって、お二人は、「ゆうた」と「ゆりか」で「ゆりた」という愛称があります。以前「弱そう」と気にしていらっしゃいましたが、変更するおつもりはありますか?

 

吉田:いや…

松村:ないね。

吉田:見た目弱そうなのがアピールポイントなので、「ゆりた」で大丈夫です。

松村:そうですね。だいぶここ1シーズンで「ゆりた」が浸透してきちゃって。

吉田:それでいいかなって。

松村:いくしかないかなっていう気はします。

オリンピックは自分たちが歴史を作るチャンス

 

Q:この大会は、2022年のオリンピックにつながっていきます。オリンピックへの思いを、あらためて教えて下さい。

 

松村:ミックスダブルスで日本の立場っていうのは、なかなか世界的にはまだできてないところだとは思うんですけど、メダルへのチャンスっていうのはだいぶある種目だと捉えています。なので、そういったところにチャレンジするということがすごく重要になってくると思うので、そこに向けていければなと思っています。

 

吉田:ミックスダブルスで日本はオリンピックにまだ出ていなくて。4年前なら本当に私が今この場にいることを考えられなかったぐらい、ミックスダブルスっていうものに対する考え方が変わりました。ピョンチャンのときはメダルを取っている他の選手の人たちを見て、本当にすごいなっていうふうに思っていたのが、今こうして自分が実際にプレーしている。この先どうなるかっていうか、すごくミックスダブルスのオリンピックってどうなるのかなっていうワクワク感と、自分たちで(歴史を)作っていけるチャンスがあるっていうことに、すごくこれから楽しみだなっていうふうに思っています。

 

Q:それでは最後に、代表決定戦への意気込みをお聞かせください。

 

松村:難しい時期ではありますけれど、自分たちのできることをしっかりやって、その後結果がついて来るように精一杯頑張りたいと思います。

 

吉田:トライアルは「チームゆりた」らしく、もうとにかく頑張るのみです。そして雄太についていくだけです。頼みます!

 

松村:頑張ります!

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