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特集 女子カーリング ロコ・ソラーレVS北海道銀行 戦いの歴史を振り返る!

カーリング 2021年9月9日(木) 午後8:40

9月10日から行われるカーリング女子日本代表決定戦勝利チームは日本代表として、北京オリンピック出場枠をかけた12月の世界最終予選に駒を進めます。

対決するのは、去年の日本選手権優勝チームで、2018年のピョンチャンオリンピックで銅メダル獲得の実績を持つロコ・ソラーレ(当時はLS北見)と今年2月の日本選手権で優勝した北海道銀行です。

 

日本女子カーリングのトップを競う2チームはこれまでもし烈な戦いを繰り広げてきました。その歴史を振り返ってみましょう!

ロコ・ソラーレ vs. 北海道銀行 対決の歴史

2013年2月 日本選手権

2013年2月の日本選手権。この大会の上位4チームが、翌年のソチオリンピック出場をかけた国内最終予選に進むことができるという大事な戦いでした。現在ロコ・ソラーレの吉田知那美選手はこのとき北海道銀行に、藤澤五月選手は中部電力に在籍していました。

 

2013年日本選手権での中部電力の公開練習。当時、藤澤五月選手(右)は中部電力に在籍

 

結果は藤澤五月選手が在籍していた中部電力が優勝、北海道銀行は2位、LS北見は4位でした。

2013年9ソチオリンピック出場をかけた四つ巴の戦い

2013年9月、ソチオリンピック日本代表の座をかけて、日本選手権の上位4チームによる世界最終予選日本代表決定戦が行われました。出場チームは、中部電力・北海道銀行・札幌国際大学・LS北見。

 

表彰後の北海道銀行(左から小笠原歩、船山弓枝、小野寺佳歩、吉田知那美、苫米地美智子)

 

この試合では北海道銀行がLS北見との2回の直接対決を制し、優勝。LS北見は3位でした。優勝した北海道銀行はソチオリンピックでの日本代表権を獲得しました。

2014年2月 北海道銀行がソチオリンピック出場、そして吉田知那美の脱退

日本代表権を獲得した北海道銀行は、2013年12月におこなわれたソチオリンピック世界最終予選で2位という結果を残し、日本のソチオリンピック出場権を獲得。そして、挑んだ2014年のソチオリンピックでは5位という結果を残しました。

 

北海道銀行は日本代表としてソチオリンピックに出場(左から吉田知那美、船山弓枝、小野寺佳歩)

 

このオリンピック直後、吉田知那美選手は北海道銀行を退団。その後、本橋麻里選手の誘いでLS北見に加入することになりました。

2015年2月 日本トップの座を防衛した北海道銀行

日本代表としてソチオリンピックに出場した北海道銀行は、翌年2015年2月におこなわれた日本選手権でLS北見を決勝戦で破り、優勝。北海道銀行としてこれが初めての日本選手権優勝となりました。

 

 

北海道銀行は翌月の世界選手権に日本代表として初出場。6位という成績を残しました。

 

2015年2月時点での北海道銀行メンバー(左から小笠原歩、吉村紗也香、小野寺佳歩、近江谷杏菜、井田莉菜)

2015年5月 藤澤五月が加入

2015年5月、中部電力の主力メンバーだった藤澤五月選手がチームを脱退。LS北見に加入し、現在のロコ・ソラーレ主力メンバーが揃います。

2016年2月 LS北見が日本トップ、そして世界へ

2016年の日本選手権ではLS北見が北海道銀行やチーム富士急といったライバルたちを下し初優勝。 日本代表の栄冠を手にします。

 

初優勝で笑顔を見せるLS北見。左から藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、本橋麻里

 

そして、その後の世界選手権では世界の強豪を相手に善戦し、準優勝。見事、銀メダルを獲得します。

 

世界選手権スイス戦で戦術を話し合うLS北見の選手たち

2017年 続くLS北見の快進撃 ピョンチャンオリンピックへ

そして、2017年におこなわれたピョンチャンオリンピック代表決定戦では、2016年日本選手権優勝のLS北見と2017年日本選手権優勝の中部電力が対決!全5試合のうち先に3勝したチームが代表という試合方式で行われ、LS北見が中部電力を破りピョンチャンオリンピック出場権を勝ち取ります。

 

ピョンチャンオリンピック出場の切符をつかんだLS北見(左から藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、本橋麻里)

 

翌年2018年2月に開催されたピョンチャンオリンピックに日本代表として出場したLS北見は日本初となる銅メダルを獲得!メダルだけではなく“もぐもぐタイム”や“そだねー”といったたくさんの話題を提供し、一躍有名になりました。

 

ピョンチャンオリンピックで話題となった“もぐもぐタイム”

 

オリンピックが終わった6月、LS北見のチームの柱であった本橋選手がプレーヤーを休養することを発表。また、11月にはチームが一般社団法人化されたことにより、「ロコ・ソラーレ」の名称で大会への出場が可能になりました。

北京オリンピック出場に向けた戦い

ピョンチャンオリンピック翌年の2019年日本選手権はロコ・ソラーレ2位、北海道銀行3位と、ともに優勝を逃す結果に。

 

しかし、2020年の日本選手権ではロコ・ソラーレが再び優勝。一方、北海道銀行は前年に続きこの大会でも3位。2015年以来5年間、優勝から遠ざかることとなりました。

 

2020年の日本選手権、北海道銀行や中部電力といったライバルたちに勝利し、ロコ・ソラーレが4年ぶりの優勝(2018年はオリンピック出場のため不参加)

 

そして、迎えた2021年2月の日本選手権。

新型コロナウイルスが猛威を振るい、今まで通りの練習・試合がおこなえなくなってから約1年。

オリンピック2大会連続出場を狙うロコ・ソラーレは2020年の日本選手権で優勝しているため、この大会で優勝することが出来れば日本代表の座が決定するはずでした。

ロコ・ソラーレは予選からのすべての試合に勝利しての決勝戦、対戦相手は北海道銀行。

この戦いを制したのは北海道銀行でした。北海道銀行は実に6年ぶり、2回目の優勝となりました。

 

北海道銀行が優勝したことにより、北京オリンピックの日本代表チームの座は、代表決定戦で争われることになりました。

 

北海道銀行が2021年の日本選手権を制し、5月の世界選手権に出場した

2021年9月 北京オリンピック出場をかけた最後の直接対決!

 

9月10日、2022年の北京オリンピックをめざして日本代表を決める最後の戦いが開幕します。

試合は全5試合、先に3勝したチームが、日本代表として12月の世界最終予選に進みます。

日本女子カーリングのトップチームとして走り続けるロコ・ソラーレと北海道銀行の戦い、北京オリンピック世界最終予選への切符を手にするのはどちらのチームになるのでしょうか!?

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